私がこの本を読みながら著者の経歴や実績を知って、こんな凄い日本人がいるのか!と思ったのが正直な感想です。彼は学生時代にパソコンのプログラミングにはまり、企業向けの雑誌に自らの作品を売り込み、その後学生時代にロイヤリティーで1億円稼ぎました。その後一度は企業に就職するも、知人のいる日本Microsoftへ転職し米国の本社へ異動します。
その後Windows95の開発に関わり、右クリックとドラック&ドロップを開発したまさに伝説のプログラマーである。この本はその人の仕事術が惜しげもなく紹介されているとなれば、読んでみる価値はあるだろう。
具体的には「ロケットスタート仕事」と呼ばれる仕事術で、仕事開始最初の2割で全力(本人は10倍・20倍界王拳と呼んでいる)を出し、アウトプットイメージ(試作品)を作り上げ、それを上司に見せることですぐにイメージを掴んでもらうという事。今のアプリ開発のように完璧を目指すと言うより、ある程度バグはあって仕方ない。と腹を括りある程度のレベルまで短期間で持っていくと言う仕事術である。この考え方は本人の人生とても大きく影響しており、実際にビルゲイツに直談判したときやMicrosoftを退職してからもこの方法を実践し、成果を出されています。
今日も仕事が終わらない!と嘆いている人にはとても参考になる本だと思いますし、個人的には脳の上手い使い方を提案している樺沢紫苑氏の『神・時間術』を読んで組み合わせて仕事に活かして頂きたいと思った1冊です。
著者名:中島聡
出版社:文響社
発売日:2016年6月1日