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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】東野圭吾による現代版『罪と罰』

 

本小説、タイトルが秀逸。「光と影」、「昼と夜」、「白鳥とコウモリ」。そして、本作の「被害者の娘と、殺人犯の息子」。
なぜ私の父が殺されなければならなかったのか、
なぜ父は今回、そして過去と2度にわたり、人を殺めたのか。

警察や弁護士からは、
事件の真相の追求よりも、裁判を有利に進めていくテクニックの説明ばかり。

お互いが事件に対し、疑問・不審を抱き、白鳥(美令)と、コウモリ(和真)は、それぞれ
真相を探し求める。
2人は事件現場付近で2回も偶然遭遇する。
2回目の遭遇で、お互いに確信する。
「この人は真実を探し求めている。」

被害者の娘と、殺人犯の息子。2人は意見交換していく中、驚愕の事実を突き止める。それがきっかけで、事件の真相が一気に明らかに。。。

真実はただ1つ。
事件が時効を迎えたり、風化したとしても、
被害者家族・加害者家族の抱える闇は消えることはない。

後半から点と点が線で繋がり、事件の真相が解き明かされていく展開に
めっちゃハラハラドキドキした。

本作はまさに現代版、東野圭吾先生による「罪と罰」。500ページを超える大作だったが、すごく面白かった。ぜひ映画化
して欲しいと思ったおすすめの1冊です。

作品名:白鳥とコウモリ
作者:東野圭吾