「おかあさん、私をアメリカに行かせてくれてありがとう」
これはアメリカ留学をした女の子が、イスラム教徒のサウジアラビア人とルームシェアをし、「女の子目線」でイスラム教徒を理解していく教育マンガである。
ニカブの下は本気で化粧、女子会はファッションショー、ヘナタトゥーの使い方、婚約者はSNSでチェックするなどの日常生活に始まり、こちら側が注意したい点もがファッショナブルに描かれている。
ただし、私にとっての魅力はここではない。
「個人を知ると、イスラム教徒は義理人情に厚いことがわかる」点だ。
ナダはサトコの帰りが遅いと泣きながら探し回り、バイト先には心配で潜入、深夜まで試験勉強、相手を気遣いサプライズを企画する。
私のイスラム教徒の友人は、次はいつ来るんだしか言葉を知らないかのように繰り返し、1週間しか一緒にいなくても別れ際は大号泣、10年経とうがSNSで私を探しだす。
彼は数年前にアッラーのもとに帰っていったが、「サトコとナダ」のような関係をもっと持てば良かったと後悔している。
こちらが構える事なく、ぜひ彼らイスラム教徒を知って欲しい。
人生では何が大切で何を学ぶべきか子供達に教えよう。
留学の意義がわかれば、心豊かになること請け合いだ。
- 作者: ユペチカ,西森マリー
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/07/08
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (5件) を見る