母子家庭、姉、弟、犯罪者の親戚、精神崩壊、劣悪な環境の青春ストーリと思いきや、謎解きミステリー。幸せな日々が続いたと思ったら、急展開を見せるジェットコースターのような生き方を選ぶヒロイン。
警察署長のウォークが殺人で服役中の友人が絶対に無実だと思って聞き込みや証拠集めをする。なかなかうまくいかないが、古い友人の協力を得て解決するのが面白い。
行動する、諦めない、信じ続ける署長が冤罪で30年近く収監された友人の無罪を勝ち取る姿には私も喜べた。
ヒロインのダッチェスも行動派で常に自分に正直ものなのに、うまく周りと信頼関係が気づけないのが辛いところ。それでも馬とは仲良くなれてボーイフレンドもできて恋愛にハッピーエンドかと思いきや、自分の信念と情熱で自ら解決を目論む。そのためにはついに諦めなければいけないこともありまして。そんな葛藤も痛々しくもあり、若いとも思えてしまう。素晴らしいですね。
結末が大人な本作では、全ての大人たちにお勧めします。著者はもちろん外国人で、人物名が英単語に見えるとストーリーが頭に入ってこなくなる。情熱的なキャラクターが多いので私もこんな行動派になれたらな〜と途中から思ってました。場所がとても観光地になることを嫌がる人が多いのも今の日本に重なるところがありますね。
とても面白い本です。読み応えは十分にあります。キャラクターの名前が英単語なのですが、読んでいて気づけば慣れてました。今の日本も同じ環境だと思えば少し読みやすくなりますね。