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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】持続可能な企業になるためのブランディングメソッド『ブランディングファースト〈メソッド編〉』

 

ブランディングは広告宣伝やマーケティングの一施策ではなく、持続可能な企業になるための経営戦略。優秀な人材が集まり、広告に力を入れずとも利益を生み続ける、本書にはそんな理想的な企業になるためのブランディングメソッドが示されています。

ブランディングは経営者層がそれを十分に理解した上で始め、確立されたブランドは社会に向けて発信するだけでなく内部の社員にまで浸透させる必要があるそうです。場合によっては社内への浸透までに1〜2年がかかり、そのブランドに共感できない社員の離職もあり得る。でもそこまでできれば社内に残る人も新たに集まる人もそのブランドに相応しい優れた人材となる。ブランディングの半分は社内改革、想像していた以上に大がかりなことなのだと知りました。

広告に力を入れる必要がなくなるというのは、自社や自社のプロダクトのファンになったユーザーが自ら発信してくれる状態になるということ。そのようなプロダクトは社会を起点に考えることで生まれやすくなるそうです。理想の社会をイメージし、その社会に役立てるプロダクトを考える。敵者生存という言葉がありますが、生存するためには敵者になるような会社でありプロダクトである必要があるのですね。

こうしてみると、ブランディングは「経営戦略」という筆者の言葉にも頷けます。
ちなみに本書は2020年に出版された『ブランディングファースト』の続編です。ブランディングの概念や方法論から学びたい方は前作と合わせて読まれることをおすすめします。