舞台は第二次世界大戦のソ連。年代はナチスドイツがソ連に侵攻中の1942年〜。
主人公は16歳の少女・セラフィマ。
悲劇が突然セラフィマを襲う。セラフィマが平和に暮らしていた、40人が暮らす小さな村を突如ドイツ軍が侵攻する。母を含む全村人が、目の前で惨殺される。。
「戦いたいか、死にたいか」そう問われたセラフィマは復讐のため、狙撃兵になることを決意する。
セラフィマは何のために狙撃をするのか、本小説のタイトルでもある『敵を撃て』の『敵』とは、いったい何なのか。。
最前線の極限状態に抛りこまれたセラフィマの怒り、逡巡、悲しみ、愛が描かれ、
戦争の生々しさをリアルに感じさせる1冊。
著者の逢坂冬馬さんは、本作がデビュー作とのこと。すごいです。。
「戦争は女の顔はもちろんのこと、男を含めたあらゆる性別の顔もしておらず、つまり人間の顔をしていないのだという事実を物語っている」(三浦しをん 談)
戦争は何もかもを破壊し尽くす。戦争は何も生み出さない。ただの地獄だ。1秒でも早く終わって欲しいし、
人類は同じ過ちを繰り返してはいけないと強く思った。
書籍:同志少女よ、敵を撃て
作者:逢坂冬馬
発行日:2021.11.17