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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】素直さが足りない 『国際エグゼクティブコーチが教える人、組織が劇的に変わるポジティブフィードバック』

 本書は職場でありがちな上司と部下でフィードバック取れていない事、そのことによる弊害そして解決策を国際エグゼクティブコーチである著者が会社員として10カ国で働いた経験から得た知見をまとめたものだ。上下関係によるフィードバックが無いことはどこの国でも問題の様だが日本は特に深刻なようだ。日本は非言語圏なので仕方ない部分もあるがそれによって生まれる独特の雰囲気がる、風通しが良くないと言った感じだろうか。そんな職場というか人間関係の悪さを改善したいのであれば多くのヒントが書かれているので読んでみてほしい。
 
 ハッキリ言ってしまうとポジティブフィードバックはかなり意識して取り組まないと日本人にはハードルが高い。何故なら著者が受ける質問で多いのが「何を言ったらいいか分からない」「気恥ずかしい」などの非言語圏特有のものだからだ。そもそも日常でフィードバックがなさすぎるのだろう。なのでこればかりは根気よく続けていくしかないだろうポジティブフィードバックは即効性のあるものではないからだ。継続できる仕組みを作るのが良いのではないだろうか。
 
 ポジティブフィードバックの面白い点はただ褒めて伸ばすと言ったものではないことだ。フィードバックすることは承認であって決して思っていない事や偶然起こったことを褒める事ではない。その人の起こした行動にフォーカスしてフィードバックしなくてはならいない。フィードバックは相手に自信をつけさせ成長を実感させるものでなくてはならいからだ。これはフィードバックする側も同様だ適切なフィードバックができなければ円滑なコミュニケーションは生まれない。ポジティブフィードバックは互いが成長できるものでなくてはならないのだ。

 素直さが足りない、圧倒的に!まあ、なんと言うか私そうだが日本人には面倒くさい人が多い。なので上から目線での愚痴や説教、指摘が多くなりがちだ。これは良い所より悪い所を見つける方が楽だからだろう。変化を嫌うと言うのはそう言う事なのだろう。このポジティブフィードバックは取り組み方次第では風通しの悪い日本に風穴を開けてくれる。そんな期待が持てる一冊。
 
国際エグゼクティブコーチが教える人、組織が劇的に変わるポジティブフィードバック
著者:ヴィランティ牧野祝子
発売日:2022/6/14
メディア:単行本