本書には、正義中毒がなぜ起こるのか、また人を許せなくなる脳の仕組みについて書かれているため、周りに振り回されず気持ちを楽にして生きるためのヒントが得られる。
ストーリーは、老舗文具会社に勤める主人公が、入社3年目にして突如任されたSNS担当。周りの人からは、「正義中毒」に気をつけるようにアドバイスされるが、主人公にとってはあくまでもひとごと。まさか、自分が正義中毒になってしまうとは思いもよらなかった。
正義中毒の特徴は、間違ったことが許せない。間違った人は罰しなければならない。自分は正しく相手が間違っているのだから相手にひどい言葉をぶつけてもいい。という思考パターンを持つ。相手を叩くことにより脳からドーパミンが出るため、本人にとってその行動は正義でしかないため止められない。
そもそもその発端は、人と自分との比較から始まる。自分とそれ以外、どちらが上か下かというのはかなりばかばかしいのだが、人間の脳は誰かと対立するようにできているため、誰もが正義中毒に陥る可能性があるそうだ。しかし、そのような状況に陥らないために、自分を客観的に見る習慣をつけることが大切だと著者はいう。
『人は、なぜ他人を許せないのか?』
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