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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】初恋って当時は一生懸命で、今思えば恥ずかしい。『青年少女よ、春を貪れ。1巻』

恋を知らない中学生の勝之は、学校で一番人気のハルに対してもやもやした気持ちを持つようになる。卒業間近、自分の思いのたけをぶつけるだけの告白とも言えない告白でハルと付き合うことになった。ハルが亡くなったのはその3週間後のことである。

本作では、ハルの死から10年後の世界を描く。過去にとらわれ続け、現実と向き合えない勝之。ハルは友人たちとのキャンプ中に事故死をするのだが、勝之はそれには参加しておらず、真相は不明のままだった。過去とのケジメをつけるために、当時のキャンプの参加者に会って話を聞くと、隠されていた真実が明らかになっていく。

全5巻の本作はテレビで紹介されてて、1日で一気読みしちゃいました。作品の中では、ハルに恋していた登場人物たちの当時の心情や行動が明らかになっていきます。それがほんとにダサくて、自分勝手で甘酸っぱい。初恋ってそうだったよな、って思い出させてくれました。

タイトルにある「貪る」を辞書で調べてみると、飽きることなく欲しがる、際限なく行為を続ける、とありました。初恋とは、初めての自分の気持ちに戸惑い、自分の理想ばかりが先行して無我夢中になる。相手がそれを望んでいないと分かっていても逃れられない。まるで呪いのようなものですね。

もし同窓会とかあったら、昔は恥ずかしい恋してたよなって、友達と笑い合いたくなった漫画でした。