色々と考え事が多い現代人、そもそも考えるってなんだ?読んでいく内に考える事について深く知り、「体感的」に納得できる。非常に面白く言語化されている。考えすぎて煮詰まった方、これから新しい事を考えようとしている方に是非お勧めしたい。考えるという行為がより深く感じられる。
本書の内容として文章は話し言葉になっており、音読すると、これが読みやすい。そして著者の感情がなんとなく伝わるような感覚、読んでいて心地良さを感じる。役者がセリフを読む時はこんな感じなのか。また面白い構成になっており、途中イラストだけで50ページ以上ある。これは挿絵では無く、絵は絵だけで一つの物語になっており、それが最後に文章と交わる構成。感受性の乏しい私はなかなか絵の物語が理解出来なかったが、これが出来るとさらなる楽しみがあるのだろう、深い本だなぁ。
最後まで読むと題名の意味がようやくわかる。著者の文章的な道案内には脱帽する。案内の仕方が優しくて、納得できる、そしてこれなら自分でも出来そうだと自信を与えてくれる。良き教育者と感じざるを得ない。