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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】より良い未来の為に 『ゲノム解析は「私」の世界をどう変えるのか〜生命科学のテクノロジーによって生まれうる未来〜』

 

 ゲノム解析のテクノロジーが発展すれば、今後みんなが自分の体の情報をリアルタイムで知る事ができ、健康増進に繋がる。そして、不幸な死を迎える人が少なくなり、いい未来に繋がると思う。さらに面白いと思ったのは、体質や疾患発症のリスクが知れるのは当然だが、モテ期を解明することも出来るかも知れないとのこと。(これでモテ期無かったらショックですけど。)

 しかし、これだけ素晴らしいテクノロジーがあるのにも関わらず、まだ私達の生活に多くの事が関与してないのは社会の合意がなかなか得られないからだ。しかもゲノム解析生命科学という分野で倫理的な問題もあるので、さらに時間がかかる。スマホを見ればわかるが、テクノロジーは加速度的に発展しているが、社会の合意は遅く、さらなるギャップが生まれてしまう。そして、このギャップを埋める事が今後のいい未来を築く鍵になると著者である高橋氏は訴えている。

 最終章ではこのギャップを埋める考え方についてまとめてある。紹介されている考え方の一つでテクノロジーの流れは誰でも理解できるというのがある。日々情報を集めて流れる方向を見て、その先を見据えて考える事が大事である。となると、義務教育の現場でどんどん最新テクノロジーに触れる機会を作らないと将来的にギャップはなかなか埋まらないかなと思う。

 この本が発行されたのは2017年で私は2021年に読んでいる。まさにギャップということで言えば今回の新型コロナウイルスワクチンだと思った。世界的にワクチンの有効性を発信してギャップを埋めた事で押さえ込みに繋がったと個人的には思う。なので、人々がより幸せに暮らすために、少しでも最新のテクノロジーを迎合する社会になればいいと思う。なぜならテクノロジーは本来、人を幸せにするものだから。