誰もが純粋な恋愛ができるわけではない。時に人は過ちを犯してしまうもの。一般人である作者達が、各々の猥談をまるで純文学のように上品に書き上げ、読者の心にチクリと傷を残す1冊となっている。
飲み会の席でもこんな話はできない。それぞれ心の中に閉じ込めてきた猥談を、ここで打ち明ける。
この本に出てくる純猥談は、もはや他人事とは思えない。駄目だって分かってるのに、傷つくのは自分なのに、好きという気持ちが抑えられない主人公たちに、ドギマギしながらも共感し、切なくて心が痛めつけられる。
こんな失敗は二度としない。そう言いつつもまた失敗を重ねてしまう。そうやって男女は成長していくのだろうか。いつの日か、これは失敗ではなく、良い経験だったと笑える日が来るのかな。
夜に読んでいたら、過去の失敗を思い出して眠れなくなり、少しだけお酒の力を頼ってしまった。