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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】YouTube まずはアナリティクス機能から!『マンガでわかる YouTuber養成講座 世界一のRyan’s Worldのノウハウ公開!』

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YouTubeのチャンネル登録者数が2790万人(2021年1月5日現在)のRyan’s World。小学生のライアンがおもちゃで楽しく遊ぶ動画を投稿している。このチャンネルのマネジメントをしているのがライアンの父のシオン・カジ(福島県生まれの日本人)。本書はシオン・カジの視点を主としてチャンネルの始まりからこれまでをマンガと文章で分かりやすく描いている。

本書の特徴としてYouTubeのアナリティクス機能を最重要視していることが挙げられる。アナリティクス機能とはYouTubeに実装されている分析ツールのこと。ここのデータの内容を理解して分析して投稿に生かせればYouTubeで成功する可能性がぐっと高まるということだ。他のYouTube関連の書籍だと撮影環境や編集方法にページが割かれることが多いが、本書では、まずはアナリティクス機能だ!それさえ的確に分析できればそれに応じた動画が作成できるようになると強調しており、その重要性が感じられる。

'撮影、照明、録音、編集、それぞれ極めれば極めるほど、キリがない奥深いこと'
本書にも撮影、照明、録音、編集等、動画作成技術について最低限の記載はあるが、それらについては収益化できるようになってからじっくり考えよう!収益化になるまでは、チャンネルのコンセプトをかためて技術についてはあまり気にせずに投稿し続けよう!というスタンスだ。評者も以前YouTubeに投稿していたが収益化にはほど遠いレベルだった。にも関わらず6本目ぐらいから無駄に技術を意識しては続かなくなっていた。収益化できるまではチャンネルのコンセプト固めに集中することと、手間がかからない動画作成方法で楽しく投稿し続けること、これらを守れば結果的にうまくいくということが強く述べられている。

Ryan’s Worldを実際に検索して見てみる。小学生のライアンが主役の動画なので34歳の評者にとっては、楽しさが分かりづらいところは正直あった。(日本でも人気のトーマスがレールを走る動画は面白く見られたが)。ただ、この動画にはこの本の著者のシオン・カジが大きく関わっていると考えると、今までの試行錯誤を感じられてどの動画も感慨深くなる。

本書はYouTubeに絞った本であるが他の媒体で発信する際にも応用できる。新しいことを始める時に最初は数をこなすことが必要だとは思うが、早い段階から分析してその媒体の性質を知って、発信するということが大事だろう。分析ばかりして肝心の行動に結び付かないリスクもあるのでバランス感覚は大事だが。