誰しも一度は、日々の会話やスピーチなどで失敗した経験があるだろう。
本書では、話したい内容を相手に伝えるためのテクニックとトレーニングが紹介されている。
伝えたい内容を細分化し、簡潔にすることが必要だと著者は言う。
それを相手方に効果的に伝えるための間の取り方や、伝える順番なども紹介されており、たいへん参考になった。
また伝えやすい話し方を習得するための発声練習や呼吸法も記載されている。
自宅で気軽に始められるものなので、時間が空いた時に少しずつ練習していくのがいいと思う。
本書は、アナウンサーの深沢彩子氏と、文筆家・ブランディングディレクターの稲垣麻由美氏の会話形式で構成されている。
自らも会話に参加しているようで非常に読みやすく、分かりやすかった。
医療や介護の現場で、高齢者と関わることが多い方にもおすすめしたい。
高齢者は子音が聞き取りづらいと紹介されており、会話をする上で先ほど述べた発声練習が非常に有効だからだ。
この他にもスピーチ原稿の推敲や、伝える際の身だしなみなど、多岐に渡って綴られている。
聞き手とコミュニケーションをとりながら、話を伝えるための方法が詰まった一冊だ。