著者が半年間のアメリカ生活で目覚めた「ミニマム」ではなく、心地よい量で暮らす「ミニマル」の暮らしとは?身軽に暮らすと余裕が生まれる、その知恵と工夫を語る1冊。
まずタイトルが秀逸ではないだろうか。思わず手に取りたくなる。「スマホひとつ」の暮らし、どんな暮らしなのか?本を手に取ってページを開くまでにワクワクしてしまう。さらに読み進めると「選ぶ」ということの重きを置く筆者の姿勢に感銘を受ける。
筆者の合理的な考え方は片づけ本の中で新鮮だ。ネットクリーニングを利用する、キャッシュレス、ポイントカードをアプリで管理する等、この時代だからこそのサービスを上手に使っているところが魅力的だ。
この本は、片付けに興味のない男性も楽しめる。筆者の肩書はミニマリスト、「片付け」という言葉に拒否反応を示しやすい人にとっては、ちょっと引いてしまうかもしれないが、このような合理的な考え方で持ち物を選んでいくことは、これからの時代に必ず必要となっていく。
この本のタイトルは10年前では成立しなかった。時代はこれからも大きく変わっていく。変化にうねる時代の中で何を持つか選ぶことは、その人の軸になっていくだろう。