時代の変化とともに企業や個人が課題とするテーマも変化する。
ただそういった中でも様変わりしないテーマはコミュニケーションと言われている。
テクノロジーの進化とともに働き方は多様になっているが、基本となるコミュニケーションが円滑かどうかが、企業でいえば業績の良し悪しの決め手となる、といっても過言ではない。
今回紹介するのは、コミュニケーションをテーマとした人気講師・山本衣奈子さんの講演をまとめた本だ。
特徴となるものは、参加型の講演スタイル。
コミュニケーションワークを多く交えながらの受講者に体感してもらう構成となっている。
例えば、「察する」を体感するワーク。
これは水兵体操という実験で紹介されている。
3人以上で両隣の人と手を繋ぎ、、
①両手を上げます。
②両手を下ろします。
③上を向きます。
④前を向きます。
⑤右足を上げます。
⑥右足を下げます。
⑦左足を上げます。
⑧左足を下げます。
⑨右手を上げます。…
といったワークをやると、手を繋いだ右隣の人にとって上げたくもない左手を無理やり上げさせることになる。
これでわかることは、正しさは誰がどの立場で言っているかでコロコロ変わるということ。
「行動を察してほしい」という要求の無謀さを感じられる。
簡単で大切なことは「自分を変えること」、これを腹落ちさせる内容。
上記は一部だが、コミュニケーションにおける忘れがちなポイントを講演としてまとめられているので大変読みやすい。
無名だが長年活躍しているコミュニケーションの人気講師はどんなことを話しているのか、という視点でも楽しめる一冊。
- 作者: 山本衣奈子
- 出版社/メーカー: ワニブックス
- 発売日: 2019/05/25
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る