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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】お母さんに優しい国に…。若者にもお金をかけるべき!『保育園義務教育化』

「保育園落ちた日本死ね!」と衝撃な訴えから数年たち、待機児童や保育士の仕事の現状などの問題が知れ渡ってきて、最近は少しずつ良くなってきていると保育士の仕事をしながら感じてはいますが、待機児童は減ってないし、少子化、保育士・保育園不足などまだまだ解決してないことばかりで、解決策として本書を読んで納得いくところばかりでした。

子どもを産んでくれて、働こうとしてくれて、少子化問題や労働力不足問題を救ってくれているお母さんたちになぜ世の中は優しくないのか。公共交通機関では肩身狭い思いをしなくてはいけない、高額な養育費、3歳児まではお母さん常に一緒に過ごすことが望ましいという3歳児神話、残酷な母乳教、自分の経験を押し付けてくる先輩方、など、お母さんたちはこんな中子育てしているんだと思うと、子育てしたことがない私でも息苦しくなりそう。これじゃあ子ども産みたいと思えない。

第二章の「人生の成功は6歳までにかかっている」にとても興味深く読みました。乳幼児期に質の良い教育や保育は本当に大切で、貧困の家庭で育った子より裕福な家庭で育った子の方が、年収が高いとか、持ち家があるとか、犯罪を犯す率が低いとのデータもある。これは保育士研修でも耳にする話。他にも乳幼児の教育が大切だと思える内容が沢山書かれてあります。だから義務教育化にすることはすぐには結果は出ないかもしれないけど、子どもたちが大きくなってからの事や日本の将来を考えたらとても良い策なのではないかと思います。

10月から消費税増税とともに保育園無償化がはじまりますが、もっともっと進めば良いなと思います。
でも保育士不足とか課題はまだまだある。昔に比べたら、保育士の待遇はほんの少しずつは良くなってきたと思います。他業種と比べると収入の差はまだありますが、誕生日休暇とか、持ち帰りの仕事ナシとか、残業代はしっかり出るとか、週休2日はしっかりあるとか、1人暮らしには家賃負担してくれるなんて地域や園もある。又、質の良い保育をするための勉強をする機会も増えました。だいぶ保育士待遇が良くなった地域もあるので、潜在保育士さんには復帰してもらいたいし、小規模保育園がどんどん増えたら良いなと思うし、保育士目指す人がまた増えてくれたら良いなと願います。

子育てしてるお父さんお母さんや、保育現場で働いている方、保育士目指している方、興味がある方におすすめです。
古市さんの独特な物の言い方にクスッと笑えるところもあり、パラパラマンガもついてて、深刻に考えたり笑ったりしながら楽しめる本です。

保育園義務教育化

保育園義務教育化