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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】「大人」の皆様は危機感を持ってご一読ください『2020年からの教師問題』

「もしあなたがザビエルだったらどのように布教活動をしますか」
これからの入試にはこのような「答えが一つに定まらない問題」だらけになる。
「もう受験終わってるし...」と思っている方ほど、危機感を持って読んでいただきたい。

なぜ今教育が変わるのか。
それは今までの「知識習得型教育」では、今後の予測不能な未来を生きていけないからだ。
本書では実際にどのような教育をし、どのような能力を子どもたちに身につけさせるべきなのかを、国内外の事例とともに考えさせてくれる。

その上で教師としての立場は「指導者」ではなく「プロデューサー」であると本書では述べている。
生徒に問いを与え、生徒の答えから先生もまた考え、生徒とともに高め合う関係がこれからの教師には求められる。
ただ、現代の教師は忙しい。
それも部活動や雑務などの「生徒指導」以外の部分で。
教育制度変革も大事だが、教師が生徒に向かう時間や、教師自身が学ぶ時間を取れるようにすることもまた大事であると思う。

実際自分の意見が言えない人は、日本に多い。
実際私も自信がない人間の1人だ。
私自身今回の教育改革には賛成ではあるが、今までそのような教育を受けて来なかった我々大人にとっては「考えさせる」教育は非常に難しいものである。
日々の生活から、自分の意見を考える練習を今後大人の皆様が取り組んでいく必要がある。

本書では2020年以降の教育に「教師」が対応するための方法が主体で書かれているが、私は「教師」だけでなく「大人」の皆様にぜひご一読いただきたい。
なぜなら「教師」は一時期のプロデューサーに過ぎず、一生涯のプロデューサーは「親」だからだ。
どれだけ教師が努力しようと、親である大人の皆様が今後の教育方針に「理解」と「協力」しない限り、今後の日本は一生変わらない。
教師だけでなく、一丸となって日本の教育を変えていくことが今後求められるだろう。 2020年からの教師問題 (ベスト新書)