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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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ダンカン、ばかやろー!!『バカ論』

本書は、著者ビートたけしが「バカ」という言葉について、人生観など交わせて掘り下げていく書籍だ。

「ダンカン、ばかやろー」「らっきょ、ばかやろー」など数々の「ばかやろー」を発してきたが、バカというのはお笑いにとって、褒め言葉である。「こんなバカ見たことないよ」なんて最上級の褒め言葉だ。だから「たけしは相変わらずバカだねぇ」と言われると、「ありがとう」なんて思うことがある。

なので、テレビでも舞台でも、「自分はバカだなぁ」と思うときは、自分が1番面白かったときであるから、芸人という職業は不思議な商売だ。

僕自身も小学生時代にビートたけしさんの交通事故のニュースを見ていたのを覚えている。事故の影響で顔が歪んでしまって、テレビに復帰するまで長期間かかっていた。また、フライデー事件で逮捕もされている。けれど、どっちも”失敗”かと思ったら、結果的に良い経験であったという。そのおかげで、テレビやCMにもじゃんじゃん出れて映画撮って、フランスで勲章もいただいている。

つまり、世の中には、失敗してみないとわからないことがたくさんということだ。失敗と成功は背中合わせのところがあり、大失敗と思ったことが、後になってひっくり返る可能性だって十分にありえる。もちろんその逆もしかり。

結局は、バカという言葉のニュアンスもそうだけど、バカには良いバカと悪いバカがある。可愛げのあるバカはいいが、空気が読めないバカ、嫌われるバカ、1番たちが悪いのは自分のやっていることがバカだとわかっていないバカ。こういうヤツはもうどうしようもないバカ。バカという言葉は深いんだなぁ。

バカ論 (新潮新書)

バカ論 (新潮新書)