本書のタイトル「好きなことだけやって生きていく」と、聞いてどう思いますか。素敵なことではないか。毎日充実して楽しそうではないか。そう思う。
だがしかし、そんな生き方できるはわけがないという意見もあるでしょう。「好きなこと」を増やし「好きなことを仕事する」そうすれば、きっと今までとはまったく違う、素晴らしい世界が訪れる。
何か勇気をもって一歩踏み出したとしても「できない」「うまくいかない」と一人で悩み続けても、なかなか物事は前に進まない。自分の限界を突破するなら、ほかの人の力を借りた方が圧倒的に簡単である。そのためには、周りの人に対して「おもしろい」「好き」といった興味をもってもらう必要がある。
さらに、興味を共感してもらうためには、伝え方がうまくないといけない。自分もそうなのだが、伝え方がうまくない人は、発言することに臆病にになりやすく、会議などでも黙ってしまいがちだ。物事の伝え方にはある程度コツがあり、黙っていると相手には何もしていないように見られ「仕事ができない人」という印象を持たれやすいといえる。
そして、伝え方のテクニックについて具体的にお話すると「一言目からはっきり滑舌よくしゃべる」ことである。実はこれは、かなり難しい。なぜなら、話の最初の部分の主語がうまく伝えられないと、相手の理解度が格段に悪くなってしまうからだ。
これからは、一人ひとりが個別にコミュニケーションをとり、信用を交換し合ってビジネスを行い、生きていくという生活が当たり前の世の中になってくる。大きなプロジェクトを動かすときは、同じ価値観を共有する者同士が、その瞬間だけ集まってグループを形成し、目的達成したら解散する。
つまり、今後は組織にまとまり働くというのではなくて、個人の時代に突入していくという見解であると著者は伝えている。ならば、自分もそろそろ「個人」という特徴を生かし、好きなことだけやって生きていくのもいいのではないかと、本書を通して思った。