ざわ・・・ざわ・・・
ざわ・・・ざわ・・・
福本ワールドへようこそ。
ゴミめらの皆さんはこの現実世界をどうお過ごしでしょうか。(利〇川より)
世の中には沢山の名言集があります。
著名人、芸能人、プロ野球選手、オリンピックメダリスト、創業者などなど。
その中から私たちは自分に良さそうな名言を選び、元気づけられ働きますが、1日の終わりにはその名言を忘れます。
自分の何とも言えない気持ちを代弁してくれる、うまく形にして表現してくれる言葉に出会ったとき、私たちは感動してメモをしますが、そのメモもどこかにいってしまい、消え失せます。
名言に出会ったときの高揚感は短期間で消え失せてしまうような気がします。
その効果も長続きしないような気がします。
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ氏は
「名言集および格言集は、社会人にとって最大の宝である。もし前者を適時会話に盛り込み、後者を適切に呼び起こすならば。」と説いています。
どうやら名言や格言集にも適切な使い方があるようですね。
ざわ・・・ざわ・・・
そんなの聞いてねぇよ・・
ざわ・・・ざわ・・・
早く教えてくれよな・・・
ざわ・・・ざわ・・・
そんなこともわからんのか!
このゴミめら!!(〇根川より)
今回紹介する名言集は福本伸行氏の作品の中のキャラクターの名言を集めたものです。
ご存知、福本伸行氏は「賭博黙示録カイジ」「アカギ」「銀と金」「最強伝説 黒沢」など多くの名作を生んできたギャンブルコミックの巨匠です。
ここに掲載されている名言は、偉大な功績を残した人々のものでもなんでもありません。
自堕落な生活を送っていたフリーター、ただのギャンブラー、結婚もしていないただのおっさんなど、華やかな舞台とは真逆のところにいるキャラクターの名言です。
それでも、胸に深く刺さるのです。
現実逃避もさせてくれず、未来の自分に期待もさせてくれない。成功することへの妄想もゆるさない。
この本は今の現実を強烈に意識させるのです。
「頑張れば夢は叶う!」と言った類の名言集ではなく、今の現実を突きつけられ、痛みによって目が覚め、隠したくて蓋をしていた自分の気持ちを全部言葉に表されます。
そして気付くのです。
漫画のとある1シーンで放たれた言葉も、何気なく主人公が発した言葉もすべて
読者である自分に向けられていると。
まさか… 俺たちに…
ざわ・・・ざわ・・・
ざわ・・・ざわ・・・
「手を放せ……!
もう希望から……!
わしは捨てた…!
わしらは捨てたぞ もう…!
自ら捨てた民…
ホープレスだ……!」(ホームレスより)
夢を見させる名言集よりも、現実から出発し、立ち上がろうとする方にオススメです。
紹介したい名言がもっとありますが、、、
あとは自分で確かめてください。
「あろうことか…祈ってしまった…!
何も考えず…神頼み…
救ってくれ… オレを助けてくれ…だっ…!
もう自分以外… 頼る者などいない… と
骨身に染みて…知っていたはずなのにっ……!」
希望がなくなった時、ホームレスや利根川、班長、黒沢に啓発されたいタイミングで読みましょう。