作中のスピーチはどれも涙腺崩壊の危険性あり。言葉の力を信じてみたくなる一冊。スピーチをする予定がある方にオススメ。
平凡なOLの二ノ宮こと葉は、幼じみの結婚式で「言葉のプロフェッショナル」と呼ばれる久遠久美のスピーチを聞く。そのスピーチに感動したこと葉は、親友の結婚式のスピーチ作成を久美に依頼する。これを契機に、こと葉はスピーチライターとして歩み始める。
この話に出てくる人物は、みんないい人ばかりだ。読んでいて不快になることなく、気持ち良く読み終える。スピーチを指南した本はたくさんある。しかし、小説として楽しみながらスピーチも学べる本はないはずだ。
良いスピーチと悪いスピーチが上手く話に組み込まれている。両方を見比べるだけでも勉強になる。スピーチ、スピーチと連呼した稚拙な文章になってしまったが、ぜひこの小説のスピーチだけでも一読して頂きたい。
きっと言葉の力の素晴らしさに目がウルウルとなってしまうだろう。