日清食品を立ち上げた安藤百福を描いた本。彼は、インスタントラーメンとカップラーメンを開発したことで有名である。
実はインスタントラーメンを世に出した年齢は48歳、カップラーメンは61歳だったことはあまり知られていない。
インスタントラーメンに取り組んだのは、事業に失敗して0からの出発だった。しかも食品の仕事は未経験である。
安藤は「失ったのは財産だけではないか。その分だけ経験が血や肉となって身についた」と前を向く。そして新たな挑戦を開始する。
庭に作った小屋で1人で開発をしていく。麺を作るところから始めた。繰り返し失敗することで少しづつコツをつかんでいった。
麺の味付け、長期保存の仕方など問題は絶えなかった。その度に試作を繰り返し、解決の糸口を見つけるのだった。
驚くことはカップラーメン誕生から34年後の95歳の時に宇宙ラーメンの開発に成功している。これは実際に宇宙で食べられた。
彼の生涯に触れると1つや2つの失敗で立ち止まるのはバカらしくなる。何度でも立ち上がって取り組めばいいんだと。
「私は事業に失敗して財産を失い、48歳から再出発した。60歳、70歳からでも、新たな挑戦はある。」
彼のようにいつまでも挑戦し続ける人生でありたい。例え失敗続きの人生になろうとも。