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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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この本ギャグ漫画?『日本人の知らない日本語』 著者 蛇蔵 & 海野凪子(メディアファクトリー、2012/01/31)

 

本書は、日本語学校で好奇心旺盛な外国人相手に教える日本人講師が描いた本である。(ほぼ漫画)

タイトルの通り、日本語について書かれた本なので、もちろん真面目な日本語の解説がある。
例えば、一般に正しくないとされる「ら」抜き言葉だが、ちゃんと説明を聞くとその存在理由・合理性が理解できる。
普通の五段活用の動詞は可能形・尊敬形と変えるとそれぞれ変わる。例えば、「書く」を可能形に変えると、「書ける」となるし、尊敬形に変えると、「書かれる」となる。
しかし、一段活用の動詞は可能形・尊敬形と同じになる。具体的には、「出る」を可能形にすると「出られる」、尊敬形に変えても「出られる」となってしまう。なので、これに違いを出すために可能形を「出れる」とする。なので、「出れる」という「ら」抜き言葉には合理性がある。こんな真面目な説明もある。

しかし、本書の最大の魅力は好奇心旺盛すぎる外国人との格闘の日々である。
例えば、「スッパ抜く」って言葉に出てくる「スッパ」ってなんですか?なんて質問がくる。
即答できず苦しみ調べると、「素破」もしくは「透破」と書き、戦国大名の抱えていた忍者のことだそうで、その忍者が機密情報を手に入れてくることをいうのが起源とのこと。
これを聞いた外国人は、「じゃあ、すっぱだかも忍者のことなんですね!」と返されたりするわけだ。
また、別の質問でいきなり「日本のマリさんは大変なんですか?」と聞かれる「どこのマリさんだよ??」となるわけだが、「おマわリさん」のことで、「お」を付けると丁寧語になると知った外国人特有の疑問が飛んでくる。
また、美人なフランス人女性から「親しい男性に「にくたい」あげたいですが、どうすればいいですか?」なんても聞かれる。
実際はネクタイの間違いなのだが、こんなエピソードが事欠かずに書かれているのだ。

想像の斜めの質問が飛んでくる外国人からの質問がこの上なく面白い。是非読んで笑ってほしい。