「テクノロジーが可能にすること」と、
「人間のできること」の間に壁を作ることの無意味さに触れている。
筆者の落合氏は、
インターネット技術を管理することとそれらに管理されることには、
本質的な上下関係は無いとしている。
既存の人間の活動(クリエイティブ含も含まれる)の多くがテクノロジーに移行される中、
これから「人間」はどのようにあるべきなのか、
本書では「生き方」「働き方」「生活習慣」の3つのパートに分けて論じている。
一つ「生き方」の章の主張を取り上げるのであれば、
「遊び」が重要になるという。
これからは「合理性」や「正解」は、テクノロジーによって民主化される。
それらを排除した上で、人間の取り分の一つは「遊び」だ。
徹底的に遊び尽くし、そこで得られる価値を社会に提示していく。
そこで重要なことは「報酬」という指標だ、遊ぶことで得られる報酬とは何か、個々人が定義する必要がある。何を報酬と考えるかによって、世界との関わり方は変わるだろう。
本書では「パイロットスタディ」という考え方を勧めている。
入念な準備に時間をかけるよりも、まずは小さく不確かでも動き出そうという考え方だ。結果から見えることは多い。
「100の見聞よりも1の行動」は、これからの世界を良く歩くための重要なスキルだ。
AIの役割か人間の役割かを考えることに消耗するくらいなら、まずは小さな1の行動を起こそう。
超AI時代の生存戦略 ―― シンギュラリティ<2040年代>に備える34のリスト
- 作者: 落合陽一
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2017/03/18
- メディア: 単行本
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