本書は1987年に刊行された『バーテンダーズマニュアル』を改稿したものである。『バーテンダーズマニュアル』は30年以上に渡りバーテンダーにとどまらず、洋酒に関わる人間全ての唯一の参考書であり日本の洋酒産業とともに読まれて来た一冊である。
本書の内容は酒場学、バーの商品学、バーの設備(機器)・器具、カクテルの基本技術、カクテルのレシピ158からなる。酒場の歴史から始まり、バーテンダーとしてのあるべき姿、身につけるべき調理技術そして、接客技術。バーの開店前、営業中、閉店後の仕事。各種洋酒の知識、バーに必要な設備と使いかた。グラスの使い分けと洗いかた磨き方。そして最後にカクテルの作り方とレシピ。20年以上読み継がれているマニュアルというだけの内容が凝縮されている。
もちろん本書はバーテンダーの方、バーテンダーを目指す方、お酒に関わる方、飲食店での接客を行う方には必読の本だと言える。しかし、バーが好き、バーに興味がある、お酒が好きと言った方にもオススメしたい。お酒に関する知識が網羅的にまとめられているため、普段飲んだお酒がどういうものかを本書により見返しながら楽しむと、より良いお酒との付き合い方ができるだろう。酒、バーには長い歴史があり、知識とともに楽しめるところがお酒の醍醐味ではないだろうか。