本書は自民党大敗後の2009年夏から政権奪還する2013年までの4年間の戦いの記録である。著者はテレビの報道を中心に報道状況と合わせて、twitterやfacebookの書き込み、そしてネット検索ワードやウェブサイトのアクセス量から人々の発想や行動を分析し、自民党を勝利に導いている。
政治とメディアを変えた事件として、ニコニコ動画への小沢一郎氏の出演と中国漁船の尖閣衝突映像流出事件が挙げられている。
特に印象的なエピソードは「悪名は無名に勝る」を体現したものだ。自民党が敗戦した頃 民主党のテレビ露出度が圧倒的であり内訳はポジティブ1.6%に対し、ネガティブ63.8%であった。それに対し取った手法はそのネガティブ報道に寄りかかることであった。
情報を分析しメディアに発信する手法は今後政経塾はじめ、必要になってくるだろう。HIUが世の中を分析して、トレンドを作っていくのは面白いのではないか。