この作品は「書き出し小説名作集」です。
こう聞くと「書き出し小説って何?」と思うかもしれません。
「書き出し小説」とは、架空の小説の冒頭一文だけを書いたものです。
つまり、それ以降の物語は読者自身が考えることになります。
想像することが好きな人にはたまらない一冊です。
では一体どんなものがあるのか、いくつかご紹介します。
“話が弾んだので、火葬はすぐに終わった。”
“「一人相撲、て知ってるか?」横綱の恋話が始まった。”
“神様お願い。右の人にして。優希は祈るような想いでDNA鑑定の結果を待った。”
いかがでしょうか?
どの書き出しも「これから何が起こるの?何があったの?」と、わくわくするものばかりですよね。
しかし、これらの物語はあなたの頭の中でのみ描かれます。
あえて語らないことで物語の可能性が広がる、人の想像力を利用した面白い試みです。
何か一味違った物語を読みたい人には是非とも読んでほしい一冊です。