「週刊少年マガジン」で連載されている人気作品。
元全日本選手で入院中の母親に誓った「高校最初のバスケの大会で優勝」を目指してバスケ部に入り、身長149cmの少年がバスケ部の仲間と共に成長していく物語である。
よくあるスポーツ漫画の様に聞こえるかもしれないが、ここまで生々しくリアルな部活動の姿が描かれている漫画は少ない。「いじめ」「裏切り」「恋愛」など、思春期の高校生のありのままの姿が隠すことなく描かれている。
キャラクターの心情が事細かに描かれているのも面白い。周りに置いて行かれ挫折する選手、才能があるのに周りに潰されてしまった者など脇役の心情も事細かに描かれており、脇役の選手に感情移入することも少なくないと思う。
またこの漫画は既に最終回が描かれている。映画化の話を頂いた際に自分の漫画が理解されていないと感じ、最終回を先に載せる事を決断したそうだ。
"結末よりも大切なシーンがこの先に待っている"という作者の言葉通り、不思議と結末が分かっていても面白さが落ちることはない。
真剣に部活に打ち込めなかった人、真面目に打ち込んだが結果が出せなかった人など、どんな人が読んでも共感できる作品である。ぜひこの漫画を読んで甘酸っぱい青春時代を今一度思い出して欲しい。