本書は特に日頃から「～しなければいけない」が口癖になっている人に読んでほしい。
「頑張らない」「我慢しない」「根性を持たない」、これは著者である元日本マイクロソフトの代表取締役も務めた成毛氏がモットーにしている言葉である。一見駄目な様に思えるこれらのモットーも、本書を読むことで納得できる。
「ムダな努力」と聞くと、努力を否定している様にも聞こえるかもしれない。しかし、著者が伝えようとしているのは努力を選別しろということだ。時間は有限なのでやみくもに努力するのでなく、努力に"コスト意識"を持ち「ムダな努力」を辞める決断をする必要がある。
要は「ムダな努力」をやめて自分の人生を生きろと著者は伝えているのだ。
本書のサブタイトルには"「偽善者」になるな、「偽悪者」になれ"という言葉がある。100人の内99人に嫌われてもたった1人から徹底的に愛されれば良い。すべての人に愛される人はいないので、人に好かれることが魅力のある人間から遠ざかる原因になるとも述べている。
私も以前は「ムダな努力」に時間を割いていたが、これらを捨てることで自分の好きな事に全力で取り組めるようになった。人に好かれることを捨てることで、以前よりも自由に振舞えるようになった。皆さんにも、現在行っている努力がもう一度”自分の人生を生きる”為に必要かどうか本書を読んで考えてほしい。
