HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】第3次AIブームはディープラーニングが原因だ!『人工知能は人間を超えるか』

 

いやー、今までなんとなく表紙が好きでなくて、読んでいなかったこの本『人工知能は人間を超えるか』。さすが東大の松尾先生が書いてあるだけあって、難しいディープラーニングの原理が誰でもわかるように書いてある。とりあえずみんな読んでみた方がいい。

タイトルにも書いたが今のブームはディープラーニングが原因だ。これまでは機械学習が主なAI技術と呼ばれていた。例えばヨットの写真を大量に読み込ませて、こういう特徴がヨットという情報を人間が入力していく、特徴の読み込ませ方が改善されると、ヨットかどうかの的中率があがる。これが機械学習だ。

一方でディープラーニングは何が違うのか、その特徴を自ら決めることができて、人が決めなくても良い。これまではヨットの場合、車の場合と、全ての場合をやる必要があったし、1年間新しい特徴を探し続けても的中率が1%向上する程度だった。しかし、ディープラーニングではそれが必要なく、一気に機械学習よりも制度が上がっていった。

また、本書ではAIが人類を滅ぼすのかについても議論している。しかし、例えばロボット型のAIだとしよう、ロボットを大量につくるには金属が必要だ。人類にバレずに鉄を集めれるのか?。コンピュータウイルス型だとしても人類にバレずに出来るのか?。どれも難しい。そんな議論も非常に面白い。

さて、本書は非常にわかりやすくAIについて学べる。特に前提知識もいらないので誰にでもオススメだ。読んでない人はとりあえず読んでおこう!

 

 

【書評】幸せのおすそわけ『ラッキー道〜幸運体質に生まれ変わる習慣を身につける〜』

 

著者は、理系出身で科学的根拠のなさそうな話でも科学で解きほぐすのが大好き。専門家たちを集めた科学チームを結成して研究するほど。そんな著者は、子供の頃から両親にどんな時でも「天才!」と言われて育ち、常に全肯定され人と比較されたこともなく、競争社会に身を置かないため、最初から誰とも戦わない無敵の状態なのだという。著者の周囲は常に味方ばかりのため人からの評価にも関心がなく、外部のことに惑わされることがないそうだ。

また、偶然にしては多すぎるほどのラッキーなことが次々と起こるそうだが、著者の周りのラッキーな人もみんな著者と同じ習慣があり、それを身につければ誰でもラッキー体質になるという。だが、世の中には自分は運が良いという人もいれば、悪いという人もいる。さらに、幸運の後には不運が来る。運を使い果たしてしまうと心配する人が多いようだ。

著者によると、ラッキーな運は無限にあり枯渇しない。世の中に幸運だらけの人が少ない理由は、良いことが起こると人は不安や恐れから勝手に自分でブレーキをかけているだけであり、運を使い切ることはないという。また、著者はラッキーなことが起こりすぎると感謝の気持ちが強くなり、周りの人へおすそわけすることにより、また新たなラッキーがきて循環するそうだ。そんな著者のラッキー道は、自然と作品にあらわれ、観ている人はそれを感じ取り、世界中の人々から求められ続けているという。

 

 

【書評】誰でもできるヤツになれる!『ガチ速仕事術』

 

職場でいつも定時で帰る同僚はいないだろうか?実は「できるヤツ」ではない。時間の使い方を知っているだけなのだ。効率よく仕事ができるようになる方法があると言われたら、実践したくなるのではないだろうか?さて、その方法とは?

筆者は以前に楽天市場でプロデューサーとして働いていた。その中で決められた時間で仕事を終わらせる自分なりのルールを見つけたのだ。能力が高いとか要領が良いとかそういうことではない。限られた時間を限られた能力を使って最大限に使うことができるかどうか?である。ここまで言われるとどうやって?と思うだろう。書かれている中の一つ方法を伝えると、to do LISTを作ることだ。ただ、to do LISTをスラッシュアウトするだけではない。to do LISTを時間内に終わらせるよう意識して時間を使うのだ。人間の集中力は限りある。そしてその集中力はそれぞれだ。だからこそ、自分の集中力に合わせてto do LISTをこなしていく。おもしろいのは自分の集中が続いていても適度に休むことだろう。集中力が続いているからと長時間続けていると、疲労が溜まったり、その後集中できなくなったりするのだそう。

仕事の効率を上げることは結局自分自身を知り、自分をコントロールすることなのだ。気がつけば「できるヤツ」に自分自身がなっていることだろう。実践あるのみ!!

 

 

【書評】ドイヒーな結末にドン引き。『人造人間キカイダー』

サイボーグ009仮面ライダー秘密戦隊ゴレンジャーアクマイザー3快傑ズバット宇宙鉄人キョーダイン、がんばれ!!ロボコンなど、等身大ヒーローのオーソリティーとして君臨した石森章太郎(当時。その後、石ノ森章太郎に改名。ああ、めんどくさい)だが、おれにとって、彼の大漫画家が遺した作品のうち、最もショックを喰らったのは『人造人間キカイダー』に相違ない。
それは、仮面ライダーのヒットを受けて、次なる変身ヒーローの創作を課され、テレビ向け特撮番組として企画された作品であった。

特筆するべきはそのデザイン。
左右非対称。頭の内部のメカが半分丸見え。そして、体の半分の色は青で、もう半分は赤。
これは、キカイダーは生みの親である光明寺博士によって体内に不完全な状態の良心回路(ジェミニィ)を埋め込まれた為だ。青は正義、赤は悪の心を象徴しているのだ。
個人的には、当時の我が家のテレビがまだ白黒だった為に、どっちが青でどちら側が赤なのか、まったく判別出来なかったという、とほほな想い出の元でもあったりするのだが、まぁ、それはさて置き。
初期設定は、漫画もテレビ版もそれほど違いはないのだが、お話的には大分異なる。
テレビでは後番組として始まった『キカイダー01』で、主役の座を兄であるゼロワンに明け渡すが、漫画での主人公は最後までキカイダーのままだ。
ビジンダーハカイダーもちゃんと出てくる。漫画版にだけ登場するキカイダー00(ダブルオー)っていう寡黙であんまり目立たないけどめちゃ強い奴もいる。

やはりこの時代のお話だけあって、というより、石森章太郎の描く話は絶望的なものが多いのだが、その点で言うとキカイダーはピカイチ。
ハカイダーが終盤頑張っちゃったお陰で、キカイダーブラザーズ&ビジンダー掴まる。
ハカイダー服従回路(イエッサー)を組み込まれ、みなさん悪の言いなり。ハカイダー様の世界征服の準備で大わらわ。
で、キカイダー服従回路の効能であああ言えねえええよ!
とにかく、終わり方が非道い。とんでもなく救いようがない。
そのドイヒーな結末に、おらぁガキの頃、ト、トラウマになっちまったよ。

尚、キカイダーはその後、週間少年サンデーで同時(!)連載していた『イナズマン』に登場し、世にも珍しい二段オチによるラストを迎えるのであった。
いや、めでたし、めでたし。


人造人間キカイダー
作者:石森章太郎
発売日:1972年12月1日
メディア:単行本

 

 

【書評】戦闘スタイルは執拗なまでもの金的『TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには』

 

積み上げた努力なんて何の意味もなかったと感じるほど強い男『川端強』という男がいる。それが本作の主人公川端強。川端は中国拳法を使いこなし、その戦闘スタイルはとにかく金的を打ち続けること。

川端強は美大を目指す浪人生だ。昼は絵を描き、夜はコンビニでバイトをしている。そして最強。毎日川端強と戦いたくていろんな人間が戦いを挑む。が、金的一発でやられる。

川端強の見た目はどこにでもいる普通の若者。トレーニングはほとんど何も行っておらず、早朝に太極拳を老人に教えている程度。なぜ強いのかはわからないが、中国政府からも目をつけられているほど強い。

本作は、『刃牙』のようなものではなく、『ワンパンマン』といったらよいだろうか。主人公が最強なものを見たい人にオススメだし、ギャグ漫画として見るのもおすすめだ。

 

 

【書評】いや、認知症小説って、そんなばかな。『世界はゴ冗談』

 

処女作品集『東海道戦争』を読んだ直後、今度は最新作をと思い手にした本書の初出は2015年4月。当時の筒井康隆は御年80歳である。2021年に『ジャックポット』という本も出ているのだが、そちらはどうやら私小説っぽいので本書を選んだのだ。

初っ端からいきなり凄いのが「ペニスに命中」。いや、タイトルより、中身がまたああた。ボケ老人の第一人称で語られる、なんとも奇特な認知症小説なのだ。
徘徊、妄想、我執、失念、無自覚、破壊的攻撃的、そんな指向性による危ないジジイの文脈乱れ打ちを楽しんだ後は、なんとなく哀切さが漂う「不在」、悪趣味感がいい感じな「教授の戦利品」などが続く。
ぐにゃぐにゃな「アニメ的リアリズム」、ほげほげな「小説に関する夢十一夜」に続いては、こんなものをわざわざ書くか? という「三字熟語の奇」、表題作であり、うん、そういえばSFっぽいね、という「世界はゴ冗談」も、ズレたスラップスティック調の快作だ。
登場人物と作者が渾然一体となって話を進める「奔馬菌」、「メタバラの七・五人」は実に興味深いし、笑える。
そして、最後には1972年の秋に宇能鴻一郎と共に渡ったウラジミール公国と、その地を舞台とした自著のことを書いた「附・ウクライナ幻想」と、本書はこれら短編10編で綴られているのだった。

これらの作品群の共通項は、時間や場面、次元すらをも飛び越え、ほぼ無関係なそれらをオムニバス的に繋いでいく、と言ったところだろうか。
かつての様な、一つの事象を突き詰めていくとか、投げ捨てる様な終わり方や、畳み掛ける狂気さは少し鳴りを潜め、言ってみれば「軟着陸」と言った印象も受けるが、なかなかどうして、これはこれで破壊と創造を未だにし続けている作品造りの姿勢に、まだまだどんどん延々と、せめて100歳くらいまで創作活動をして欲しいと、願わずにはいられない。


世界はゴ冗談
作者:筒井康隆
発売日:2021年6月1日
メディア:文庫本

 

 

【書評】辛いのは幸せの一歩手前。ツイていると思うからツイている『夢の実現〜ツキの10カ条 〜』

 

著者は自分の望みを次々と叶えてきた。憧れの俳優や女優に会う。おもちゃ博物館を作る。小学生の時に観た映画に登場するロボットを手に入れる。海を庭にした家に住むなど、当時は周りから到底無理だと思われたそうだが、著者の住むその家は驚くほど詳細に望んだ通りだそうだ。また、夢のおもちゃ博物館完成後にジョン・ラセター監督が訪れ、おもちゃが生きているみたいだと感じたことがきっかけで映画『TOY STORY』が生まれた。

このように著者は次から次へと素晴らしい運に恵まれている。なぜなら、運は運ぶもの。情報は人が運んでくるが多くの人は初めてのことに対して聞く耳を持たず素直に受け入れようとしない。そのため、素直に受け入れる態度でいる人にはいい情報が集まり、結果として夢が叶う。また、素直な人は明るく笑いが絶えない。著者の笑顔はいつも印象的で、楽しいから笑うのではなく常に笑顔なのだ。人はそういう人を喜ばせたいと思うそうだ。

しかし、著者も時には実現するのだろうかと疑心暗鬼になることもある。「辛」という漢字は一本足せば「幸」になる。辛いのは幸せの一歩手前だと前向きに捉え、このままでやめてしまうのはもったいない。もう一歩踏み出そうと考えるという。評者自身、そろそろ決断をする時が来た。自分の時間を売るフルタイムの会社員に戻るか、または先の見えない新たな道に進むか岐路に立たされた。仕事が定まらないとなかなか楽しみを優先できず、最近ではイベントごとからは遠ざかってしまったが、まずは著者のように素直な自分でいるように心がけようと思う。

 

 

夢の実現―ツキの10カ条

夢の実現―ツキの10カ条

  • 作者:北原 照久
  • アーティストハウスパブリッシャーズ
Amazon

 

【書評】自分の老化を防ぐ最適解がここに『LIFESPAN(ライフスパン): 老いなき世界』

 

人は生まれ、成人になり老いて終末を迎える。自然の摂理と思われてきた“老化”、実は防ぐことが出来るプロセスなのだ。もう一度言おう、老化は防げるのだ。健康なまま120歳まで生きることが可能と説く老化研究の第一人者が贈る傑作。最新老化研究で解明された驚愕の事実が次々と明らかになる。

著者の少年時代の回想から始まり、読者に語り掛けるように展開していく急激に進歩した老化研究の最新情報。自分や愛する家族の寿命を延ばすための著者も実践している実践的な方法が詳細に記載されているこの本の価値は計り知れない、巡り合えた人は幸せ。人を元気で長寿にする方法が遺伝子レベルで解明されていく過程を目の当たりにする。

健康で長生きする、いつまでも若々しくいたいという普遍的な願いをかなえるための具体的方策が著者の家族や友人、部下などの描写とともに解明されていく。世界最高峰の研究室内で最前線に立つ人間であるからこそ描き出されるそのリアルな世界と、科学的価値の高い内容に驚愕だ。しかし、時として時代の最先端を行く理論は人に理解されず逆風が吹く。人類の未来のために分子レベルから国の科学研究費にまでおよぶ著者の鋭い指摘。

「世界で最も影響力のある100人」の1人に選出されたハーバード大学医学部の遺伝学の教授で世界の老化研究を導いてきたデビッドAシンクレア博士、豪州出身で現在はボストンに居住、第一人者が10年かけて書き上げた渾身の傑作。分厚い白いカバーに輝く大きなブルーメタリックの文字で書かれたLIFE SPANのタイトル、巻末には科学用語集、科学者の一覧、引用で100頁に及ぶ。最先端科学や科学研究の予算にまで言及する本書、やや難解に感じる部分もあるかもしれないが、人類の英知を味わえて、老化を防ぐ具体論が分かる本書の価値は無限大。訳者と東洋経済新報社にもエールです。

本書を読み進めると、簡単に自分の寿命を延ばす方法を何種類も知ることが出来る。そしてそれは健康維持に直結する。健康で長生きしたい人、さあ手に取って価値ある情報をゲットしよう。地球と科学の未来が垣間見える珠玉の一冊。

 

 

【書評】組長はヤクザにはいらん能力持っとんねん。絶対音感『カラオケ行こ! 』

 

主人公は合唱部部長の中学生。ある日ヤクザに呼び出された『カラオケ行こ!』。その理由はカラオケ大会があるからだという。そして組長は最近刺青を掘るのにはまっている。一番カラオケが下手なやつは組長に彫られてしまう。

そんなことがヤクザの組長は絶対音感。どうにかして刺青を掘られないようにしたいヤクザは中学生に『カラオケ行こ!』と誘ったわけだ。

さて、本書の魅力はそんなストーリーではたぶん無い。読んだ人にだけわかる独特な世界観だ。設定は常に無茶苦茶だが、なんとなく受け入れてしまうゆるい雰囲気、独特の絵。そしてそれが受けたのかAmazonレビューは4000越え、いやぁすごい。

本作はどんな人に薦めたらいいだろうか。ストーリーでもないし、ターゲットもない。たぶん、暇つぶしになんか良い漫画ないかなぁと思っているあなたにオススメだ。和山やま先生の独特な世界をどうぞ。

 

 

【書評】シャボンディ諸島以降読んでない人は早く追いついた方がいい!『ワンピース100巻』

いやー、ワンピースがあちぃ。個人的にはワンピースは1話からアニメで見ているが、一回エネルを倒した時に離れ、シャボンディ諸島で一度追いつき、そして最近またあちぃと聞きやっと追いついた。とにかく今のワンピースがあちぃので最近読んでない人は追いついた方がいい!。

ワンピースはとうとう100巻を迎えた。そして作者は2年前にあと5年で終わると宣言している。だいたい120巻くらいでは終わるだろうと巷では噂されている。つまり今は超終盤だ。

今は何を書いているのか?最近読んでない人に説明すると、ワノ国を書いていて侍が出てきている。そしてルフィは4皇の2人、カイドウとビックマムを同時に相手している。しかもそろそろ勝ちそうだ。

100巻続いた漫画で主人公が4皇に勝とうとしているところだ、そんなものリアルタイムで追うしかないだろう。シャボンディ諸島以降読んでない人は本当に早く追いつくべきだ。

この後のストーリーはほとんど残されていない、エルバフへはいくだろう。ラフテルにも行くだろう。残る4皇シャンクスと黒髭も倒すだろう。イム様、五老星は何を考えているのだろうか、空白の100年とは、ある巨大な王国とは。ルフィが言ったあの言葉とは、そんなことが次から次へと明かされようとしている。今一番リアルタイムで読むべき漫画だろう。