HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】会社の味方になるITを知ろう『売上が上がるバックオフィス最適化マップ』

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「この作業面倒だな…」
「なんでこんな昔ながらのやり方しているのだろう…」
仕事をしていて、こんな風に思ったことはないだろうか。少しでも自社業務に疑問を持っている人こそ、本書を読んでITを活用していく上で必要となる考え方やヒントを得てもらいたい。
 ITと言うと抵抗感を示す人が少なからずいるかもしれないが安心してほしい。本書はITの知識がない人でも問題ない内容だ。本書の著者はIT活用を助けてくれるITの専門家である。会計の顧問として税理士が存在するように、IT導入や活用に寄り添ってくれる存在だ。だからこそシステムの紹介に留まらず、最大限の活用方法について紹介されている。
 ITシステムの導入にあたっては現場の社員が使いたいと思うまで合意形成を行うことが大事だと述べられている。確かに著者が属する企業でも今までのやり方の踏襲が優先され、せっかく導入されたITシステムが現場で活用されていないことがある。経営者や責任者が肝いりで導入しても、現場の職員が「使えない」と思ってしまえば宝の持ち腐れとなる。
 また、総務管理では必ずしもパッケージ化されたシステムを一括して行うこと正解ではなく、別々の顧客管理システムや給与計算ソフトの組み合わせが企業効率を最大化させることもある。企業によって最適なものはまちまちだが、社内環境を良くするには1人あたり5,000円あれば改善できるということだ。昨今の人件費を勘案すると、投資効果として非常に優れている。
 生産効率を上げたい企業の経営者が本書の内容を実現すれば、将来的には従業員の作業効率化、負担軽減による満足度向上へとできるだろう。また、業務効率化を図りたい従業員であれば本書の内容が自身の作業効率の一助となるに違いない。
あなたの会社に秘められているポテンシャル、ITを活用して最大限発揮しよう。

 

 

【書評】雑談が無意味と感じあなたが、無限に話せるようになる!?『話し方・聞き方の教科書』

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アナウンサーという仕事は本来、コミュ障とはもっとも縁遠い存在であるはずだ。
原稿を読むだけでなく、番組ではトークの瞬発力は必須であろうし、進行役として俯瞰して全体を見なければならない。日々多くの人とも接することであろう。そして何より局の顔である。
そんな花形がコミュ障?俄には信じがたいが、どのように克服したのか。そのノウハウを知りたく本書を手にとった。

この本はまず、なぜ雑談が必要なのか、というところから論じている。雑談が無意味では?と感じるあなたも、きっと雑談の価値を感じるに違いない。雑談を猿のある行為に例えて必要性を語っており、本書を読んだ後は雑談をしている人達を見ると、猿のあの行為に見えて、おかしさがこみ上げてくるようになった。是非、本書を手にとってその箇所を探してほしい。

この本の良いところは、3人のコミュニケーションの専門家が平易な言葉で知識を補完し、その一方で一般人の感覚を取り入れているところである。その中心には著者である吉田アナがおり、最初から最後まで会話を楽しんでいるような心地よさがあった。

後半では、雑談を続けるためのノウハウがシーン別で24個も登場しており、読み終わった後は、この武器を早く使いたくあらゆる人と会話をしてみたくなった。

コミュニケーションはスキルであり後天的に向上することを吉田アナ自身が証明しているというところ。自分はコミュ障だからと引っ込み思案気味でも、書籍を手に取るという一歩を踏み出し実践しようとする勇気を称えてくれているのは本当に心強い。
失敗しながらでも、この紹介された武器を使いこなせるようになる頃には、コミュ障のあなたも次のステージが開けるに違いない。

 

 

【書評】浅い関係の同僚とエレベーターまで無言・・『話し方・聞き方の教科書』

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君たちに武器を授ける。
武器?
そう。コミュニケーションに必要なのは『一歩踏み出す勇気!』では無く、5秒後に役立つ武器であり、その武器が読者に勇気を授けることになる。

この本はRPGの説明書ではない。
コミュニケーションが苦手な人のための実践書である。

例えば、嫌いな上司との会食、関係が浅い人との少しの移動、意味不明な絡みをしてくる同僚など、コミュニケーション障害が自分のせいなのか相手のせいなのか分からないシチュエーションがある。
大事なことは『対応』することであり、それは生命体の宿命、延命の一歩である。
そのような綺麗な言葉はどこかの専門家に任せればいいが、この危機的な状況を掻い潜らなければならない。

そこで本書の登場である。本書は『負けるな!一歩踏み出せ!』という精神論に終始しておらず、科学的根拠から人間の心や本能を理解し、そのうえで具体的な行動を教えてくれる。

つらい状況を脱出する方法を教えてくれることに加え、コミュニケーションが苦手な自分を責める必要性が無いことも教えてくれる。

まずは本書でマインドセットを行い、地獄のような気まずい状況から逃げれるようになろう。
そう思うと私たちはRPGの主人公かもしれない。

 

 

【書評】本を触媒にして思考プロセスを変容させる『探求型読書』

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読書をしているとき、人は受身になりがちである。「読書とは著者の言い分を理解して、知識を吸収するためのもの」という思い込みがあるから、普通はそのまま著者の視点に飲み込まれてしまう。

探求型読書はその反対である。読書とはどこまでも主体的なものであり、ここでは読書そのものに重きを置かない。あくまでも自分を深く掘り下げるためのツールとして読書を位置づけ、それはまさに自分を探求するための冒険となる。

評者も最近はこうして書評を書いているので、それなりに主体的に読書をしているつもりでいた。だが本書を読んで、まだまだ認識が甘かったことを思い知らされた。

探求型読書では、読書を読前、読中、読後に分ける。読書は読む前から始まっているのである。読前に表紙や目次をよく観察することで、まず本の仮説を描き、読中は本の著書とのQ&Aを繰り返す。そして読後は仮説を振り返り、それを自分ごとに置き換えて考える。

評者は書評を書くとき、本を読み、気になったところに付箋を貼っておき、読後に付箋を貼ったところを中心にもう一度読み返し、著者の考えを自分なりの言葉で表すようにしていた。だがこのようにして書評を書くと、どうしても書評がただ「本の要約」となってしまい、自分の言葉にすることが難しかった。そしてそれはきっと自分のインプットがまだまだ足りていないせいだと思っていた。

もちろんインプットが足りていないということはあるだろう。だが本書を読み、探求型読書でいう「読前」をまるっきりすっ飛ばしていたことに気づいた。

探求型読書では、読前の過程をとても重要視している。なぜなら本を読む前はまだ著者の考え方に影響を受けておらず、その時点での自分の考え方が明確である。読中はどうしても著者の考え方に流され、読後は著者にまるっきり影響を受けている。だから読前の過程を飛ばしてしまうと、読み終わったときに自分の言葉が出て来ない。

「読前」の段階で本の要約を仮説ベースで描くことで、著者の思考モデルと自分の思考モデルが影響しあい、その結果、新しい思考モデルが生まれる可能性が高まる。

探求型読書の主役は著者ではなく、あくまでも読者である自分である。そこでは読者の「仮説する想像力」が必要になる。著者の観点を借りて、自分の考えを仮置きして、「仮止め状態」のままに本を読み進める中で、自分でも想定していなかったような光景に度々出くわすことになる。その驚きと発見こそが探求型読書の醍醐味なのである。

 

探究型読書

探究型読書

 

 

【書評】お客さんに商品を「欲しい!」と自然に思わせることで、セールスを不要にする。『化粧品・健康食品業界のためのダイレクトマーケティング 成功と失敗の法則 』

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あなたはマーケティングとセールスの違いを説明できるだろうか?マーケティングとは「顧客をつくり、維持する仕組み」である。つまり、「セールスを不要にすること」がマーケティングを行う究極の目的といえる。

一度商品が購入されたあとも、顧客と積極的にコミュニケーションを取ることで、関係性を強固に維持し、リピートを作り出していく。この一連の流れを半自動的に仕組み化するのがマーケティングである。

評者は経営者ではないので、消費者目線で本書を読んだ。普段何気なく手にしている商品の裏では、こんなに多くのことが考慮されていたのかと、驚きの連続だった。

例えば、一度商品を購入すると定期的に何度もメールマガジンを送ってくるメーカーは多い。正直鬱陶しい。むしろ不快感を与えて、逆効果なんじゃないの?と思っていた。

しかし実際には、メルマガやDMは「読まれないからこそ何度も送るべき」なんだそうだ。そしてより多く、頻繁に送ったほうが効果的だ。とにかくユーザーの目に留まる確率を増やし、行動のきっかけをつくること。やはりアプローチをかけないと販売には繋がらない。重要なのは既存顧客との接点をつくること。そしてこれは「単純接触効果」と言って、有名な心理学の法則である。

そしてマーケティングというと、ついつい新規顧客の獲得を目標にしがちである。しかし目を向けるべきは、新規顧客よりも既存顧客である。既存顧客からの売上を優先したほうが、はるかに効率的とされている。そしてそのアプローチ方法も多様であるが、もっとも効果的なのは、顧客ごとに分類してオファーする方法。

評者はよくORBISのオンラインショップで化粧品を購入するのだが、たしかに既存顧客へのアプローチが上手いと思う。購入金額に応じてランク分けがあり、ポイントやノベルティなどの特典があり、特別感がある。ささいなことではあるが、なんだかんだ次も購入してしまう。そしてポイントを失効したくないという焦りもある。これもまた「与えてから取り上げる」という心理学のテクニックである。人は得られる利益よりも、失うことによる苦痛のほうが大きいというものだ。

消費者目線では気づかないことが多いが、ひとつの商品を購入するだけでも、本当に多くのからくりがあり、マーケティングの方法は無数に存在する。

どれを選べば良いか迷ったとき、優先すべきは「何をやるのか」でも「どのようにやるのか」でもなく、「なぜやるのか」ということだ。なぜを突き詰めていくことで、メーカーにとって大切にしている本質が自ずと見えてくる。本質を見失わず、それぞれに合った施策やテクニックを考えることが結局は一番の近道なのだ。

 

 

【書評】一言一言、本からドリップしていく『探求型読書』

 

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探求型読書とは本を読むことを目的とせず、「本を手掛かりにして、考えること」を意味します。

探求とはあまり聞きなれない言葉だと思いますが、劇的に変わっていく現代において重要な考え方になり、既存の固定化された知識の枠組みを打破し、新しい問いを見つけていくことを意味します。

そこで、新しい問いを見つけるためには探求学習が必要になります。探求学習とは、生徒が自ら課題を設定し、その課題の解決に向けて情報を収集、整理、分析する一連のプロセスを意味します。

問いを主体的に見つけ、解決策を導く姿勢とスキルを養うこと。
それは「どこかにある答えを探して旅をする時代」ではなく、仮説を立て、現実との乖離を見定めて調節し、最適解を導く方法を手に入れることです。

ややこしい時代をどうやってシンプルにしていくのか。
探求とはいたずらに解釈を広げることなのか、それとも決断までの思考過程なのか。
主体は読者であるあなたです。

 

探究型読書

探究型読書

 

 

【書評】最高の自己投資『成功したければ本を読め!』

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みなさん、「いいね!」の掛け声でご存じの方もいると思いますが、本書はYouTube総再生回数は1.7億回以上、チャンネル登録は100万を超す、日本一のYouTube講演家、鴨頭 嘉人 氏の学習方法のエッセンスが書かれてます。

この本の目的は「本だけを読め」ではない。「インターネットも使え。だから本を読め」なんです。

一見矛盾するようなメッセージですが、本書を読むと真意を理解できます。私は玉石混交のインターネット上の情報から正しい情報を見つけて理解するには、正しい情報が多い「本」というメディアで情報を収集し、理解する能力を身に着けることが重要だと理解しました。最近ネットや動画ばかり見ていたので「本」を読まなくては!

また、本を読んだら「セルフイメージを上げて良い!」という点も興味深いです。月平均で本を全く読まない人が43.7%。一方、月平均で7冊以上の人は3.4%です。これは月平均7冊読んだら上位3.4%のビジネスパーソンと言って良いということ。本を読んで、正しい情報を手に入れるだけではなく、セルフイメージをあげることができるなんてお得ですね!

この本はタイトルの通り「成功」したい人におススメです。
具体的には、本に苦手意識がある人が本を読む気になるための本です。分量も30ページ以内なので取っ掛かりとしても最適です。

情報が氾濫している今の時代、情報を取捨選択する能力が益々必要になってます。正しい情報を発信する本というメディアから継続的に多くを学び、良い情報を「嗅ぎ分ける力」を身に着けて成功しましょう。

本が苦手な方はまずは、本書から始めてみませんか。

私も本は月平均で5冊くらいなので、もっと読みたいと感じました。

 

成功したければ本を読め!

成功したければ本を読め!

 

 

【書評】モノゴトの真髄に至るには?『空調服を生み出した 市ヶ谷弘司の思考実験』

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「納豆は、腐敗しているのか、それとも発酵しているのか?」、さらには「円周率(π)の数値の列から未来のノーベル賞対象論文を探す方法」など、普段考えたことがない内容を事例として、著者の思考方法をトレースしながら、モノゴトの神髄を理解する方法を解き明かしていく。

思考とは、「もしも○○だったら」という好奇心から未来や現在を考えるところから始まる。この時、思考の土台として普遍的なものを基準にすると良い。例えば、熱は熱いところから冷たいところに流れるなど。

一方、社会常識や風習など、見えやすい表面的な事実や現実を元に思考すると、少し環境が変わった途端に役にたたなくなる。私自身はこの箇所を読んでコロナウイルスによる社会の変化を思い出した。

次に、「思考」とは似ているモノとの差分で深めていくもの。未知のモノゴトを考える際、既に理解している似ているモノと比べて予想する。この時、複雑な事柄が、「何かと似ていることに気が付く」には、同じくらい複雑な事柄に深く関わった経験が必要だ。普段から考えないで生きていると、どんどん思考できなくなる気がして私は怖いと感じた。

さらに、「思考するためには感情や信念が必要だ」という。
もちろん、思い込みにより思考を間違うことや見落とすことはある。しかしそれよりも、何かのタイミングで気付き、思い込みから解消された時の楽しさや最後まで思考続ける力として、感情や思い込みが必要だという。特に、新たな未知なる可能性を見出すためには思考し続けることが必要で、そのためには感情や信念が重要。

では、「思考」が出来たとして他人の頭のなかは分からない。それでは、どのように他者に説明して理解を得るのか。

その方法が、「実験」である。実際に実験して証拠を見せたり、体験を共有することが最も理解につながる。実験ができない場合でも、計算問題の途中式のようなイメージで「思考」したプロセスを始めから説明することでロジックとなり理解できる。本書では上記の方法で様々な「思考実験」が紹介されているので、思考を他者に説明する方法としても参考になる。

この本は、変化の激しい現代において、表面的な情報ではなく本質をしっかりと思考し、理解して行動したい人におススメ。具体的には、企業のR&D、企画職などで、新しい何かを開発、計画、実行する方。また、この「思考実験」が出来ると他との差別化ができると感じた。私も開発職なので「スペックが…」とか言ってる場合ではない!

「思考実験」とはモノゴトの神髄に近づき、理解する方法。

本書では多くの「思考実験」の事例をもとに、モノゴトの一側面でしかない表面的な理解や思考ではなく、より本質で水面下にある現実を理解するための「思考」と、それを他者と共有するための「実験」に関して、何度も優しく力強く語りかけてくる。

日々の生活や仕事において、ググって知識を得て、対処して終わりにしている身としては、「思考実験を行う時間を意識的に作ろう」と思う次第。

みなさんも本書を読んで「思考実験」をしてみませんか。

 

空調服を生み出した市ヶ谷弘司の思考実験
 

 

【書評】あなたの会社の成長のお手伝い!『ダイレクトマーケティング 成功と失敗の法則』

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本書のテーマは「ダイレクトマーケティング
これこそは売り上げをあげるための重要なポイントになります。

時代の変化に伴い様々なプラットフォームの出現し使用する媒体の変化も代わっていきます。少し先の時代すら見通せず不安になってしまうかもしれませんが、その中にも変わらないものがあります。

それは、私たち人間です。
私たち人間は機能的にホモサピエンスから少しも変わっていません。
時代とともに環境は変化していきますが、その変化に追随しているとは言えません。
言い換えれば、原始人がジーパンを履いてアップルウォッチをしているようなものです。

人間が変わらないのであれば、その人間を対象とするマーケティングの本質も、実は150年前から変わっていないのです。

本書はそのように古今東西変わらないマーケティングの本質を法則として分類し、読者の問題点に沿って提供してくれます。

マーケティングの本質を掴みたい方にはぜひおすすめです。

 

 

【書評】すべての欲求は、シンプルに貢献を行えば満たされる。『12階から飛び降りて一度死んだ私が伝えたいこと』

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 人生に絶望し、「うつ」に陥り、マンションの12階から飛び降り自殺を図った本書の著者モカ。そこに至るまでの経緯、入院生活での経験、その後始めた「お悩み相談」の活動、そして悩んでいるすべての人に伝えたいモカからのメッセージが綴られている。

 モカが「お悩み相談」の活動を経て得た知見として、悩みの根源となる原因は大きく3段階あるとしている。
 最も深刻なのが「絶望」。対処法としては「希望」を与える。
 希望はあるが、それが叶えられるか分からない段階が「不安」。この人たちには「勇気」を与える。
 最後にエネルギーをどう発揮したらいいか分からないという段階が「迷い」。こういった人たちには「貢献」を与える。
 相談を生業としていない、モカならではのユニークな知見だ。

 本書でモカが相談者に対し「好きなことをやろう!」と告げる場面が度々出てくる。これは「希望」や「勇気」を与える言葉となり、モカにとっても重要であることに違いない。
 だが、モカが退院後、生きる核としたのは最後の「貢献」だ。これが本書でモカが最も伝えたいことなのだろう。次の1文はそれを端的に表現している。

「すべての欲求は、シンプルに貢献をおこなえば満たされる」(第11章)

 精神科医や心理カウンセラーは尊い職業だ。だが、彼らの言葉が響かない、という人も少なからずいるはずだ。そんな人でも飛び降り自殺を図り一度死んだモカの言葉なら響くかもしれない。
 死を考えたことのある人、或いは死について哲学したい人。気が向いたら障りだけでも読んでみては如何だろう。