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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】こんな奴は応援したくない! 『マンガで分かる心療内科 依存症編(ネット・スマホ・ゲーム・ギャンブル・ポルノ)』

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本書はマンガで分かる心療内科シリーズの一冊であり、依存症の中でも行為依存について紹介している。物質依存である(酒・タバコ・薬物)の巻もあるので、興味のある人はそちらも読んでもらいたい。本書も他の巻同様、マンガで面白おかしく解説されていて、読み終わる頃には依存症について知り、解決方法まで頭に入れることができる。

ネットはヘロインと同じ。ネットが麻薬と同じだって。そんな馬鹿なと思いたいが、1998年のロンドンの研究では50分間ゲームをするとドーパミンの放出が2倍に増えていたという研究結果がある。覚醒剤を静脈注射するとドーパミンの量は2.3倍になるとのことだ。また、中国でネット依存症の青少年17人とそうでない16人の脳を比較したところ、ネット依存症者は脳の前頭前野に神経繊維の損傷が見られることが多く、これは麻薬中毒者と同じ所見を満たしていたとのことだ。麻薬と同じぐらいの効果が出るなんて、にわかには信じがたいが、おそらく事実なのだろう。そこまでは、やっていないと思うが自分も注意しなければ。

依存していることをやめる方法。大切なのは最初からやらないことだ。何を当たり前なことを、それができたら依存してないって。でもそれが大事なのさ。「ちょっとだけで終わらせられない自分は何て意志が弱いのだ」とか後悔する必要は無い。やらなければ後悔しないのだから。「ちょっとだけ」という気持ちが命取り。数分程度のつもりでも気がつけば数時間になってしまう。これを続けたらヤバイかもと思うものは、ちょっとだけ行おうと考えるのではなくて、一度断ち切ってみよう。

自分でそれが熱中していていいものなのか、依存していてダメなものなのかの判断に自信が無くなったら、知人に置き換えて考えてみよう。知人が同じことをしていた時に応援ができるのかどうか。応援できないものだったら、自分もそれを止めた方がいい。

私も時々YouTubeの関連動画を流し見したり、Twitterを漫然と見ていたり、将棋アプリを指しすぎたりとネットに依存してしまうことがある。やり始めている時にはとても楽しい気がしているのだが、気がつくと多くの時間を浪費してしまい、後悔する。本書にも書いているが、自分の意志の力で何とかしようとすることはとても無謀なので、無益なことをしそうだなと感じたら、何もしないで眠ろう。