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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】歴史を学び、人のふり見て我がふり直しませんか?『昭和の怪物 七つの謎』

日本の歴史は皆学校で習うが、つまるところテストのための暗記科目と化している。
ただ歴史から学べることは多くあり、「人のふり見て我がふり直す」のにうってつけの科目である。
本書では歴史の教科書で語りきれなかった、歴史的人物の人間面を浮き彫りにする。

特に注目なのが、「東條英機」と「石原莞爾」の比較だ。
東條は自分の味方だけで人事を固めたり、課題を精神論で解決しようとしたり、とても国のトップになるような人ではない。
対して石原は東條とは真逆の思考である。
それがために、東條とは対立している。

石原は兵士を「人間」として扱い、東條は「軍備」として扱った。
今の社会に必要なリーダーは石原の方であることは明らかだろう。
本来必要とされている力が、人間関係によって発揮できないことで歴史が大きくマイナスに動く。
これほど悲しいことはないだろう。

繰り返すが、「歴史を学ぶ」ということは決して過去の出来事を暗記することではない。
過去の出来事を知り、「自分だったらどうするか」ということを考えることが大事なのではないだろうか。