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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】成功の秘訣は「あいつバカだね」『人生の勝算』

本書は、著者の生い立ちから、投資銀行時代のニューヨークでの奮闘記、「SHOW ROOM」ができるまでの苦悩と挫折、そして世界を目指す未来について書かれている。

著者は幼い頃に親を亡くした。突然そのような境遇になったため、お金を自ら稼ぐということに、強い執着を持っていた。また、悲しみで自暴自棄になっていた際にギターと出会い、幼い頃からいつも家族と歌をうたい、楽しんでいたことを思い出し、そこから新たな人生を始めることとなった。

著者が選んだのは、路上での弾き語りという道だった。そして、著者は小学生にして、人生においての多くの教訓をここから得た。

著者は、子供の頃から並外れた努力家だ。物事がうまくいかなければ、やめてしまうのが、子供だと思いがちだか、やはり他の人とは違った。うまくいかなければ、その理由を探り、何度も繰り返し挑戦する。子供心にビジネスの手法を理解していたのだ。

著者の現在の栄光は、まさにこの弾き語りからスタートした。「SHOW ROOM」の原点は、ここだったのだ。

本書を読み、著者は物凄く真面目だと感じた。子供の頃の経験もそうだが、特に一人の天才と出会った外資投資銀行時代の経験が、強くそう感じさせた。

投資銀行時代、必死になって金融の勉強をし、顧客からの質問になんでも答えられるように、準備を常に怠らなかった。しかし、努力をしたところで、成果を得ることは、簡単でなかったという。なぜなら、ビジネスに必要なものは、知識だけではなかったからだ。

そう気づかせてくれたのが、著者が尊敬する先輩の存在だ。著者の周りには、常に素晴らしい人が集まっていた。

「能力を向上させることは、誰でもやる。人当たりのセンスは、他者との大きな差別化になる」「スキルより愛嬌」「あいつバカだね」と思ってもらえることが、成功の秘訣だ。

これらは、著者が尊敬する先輩からの教えであった。仕事を頼みたいと思うのは、最終的には、人情や愛嬌といった人間的要素が決め手だという。これは、ビジネスだけでなく、すべての人間関係にも共通する。まさに著者はそのような人柄のため、多くの人々が彼に協力したのだと感じる。

本書を通じて著者が伝えたいことは3つある。
①絆の大切さ
②努力の大切さ
③人生のコンパスを持つこと

本書は「人生を1㎜でもプラスの方向に傾けられるように」と著者が願って書かれた本だ。本書により、間違いなく大きくプラス方向へ傾けられ、いくつもの学びが得られた一冊である。

人生の勝算 (NewsPicks Book)

人生の勝算 (NewsPicks Book)