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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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人間の不得手をアップルが肩代わりする『林檎の樹の下で 上』

本書はアップルが日本に上陸して、どのような物語を経て、今の市場までに確立したかを詳しく書かれた、復刻本である。

もともとは、日本の繊維メーカーの「東レ」が日本のアップルコンピューターのディーラーを請け負うという形で日本に製品が輸入されていた。

80年代は厳しい経営状態の中、世界の化学繊維界のリーディングカンパニーとして存在してきた東レ。だが経営陣は、このアップル事業を機会に、繊維業から総合ハイテク産業に脱皮することを希望していた。

また、日本市場での販売を行う場合は、利益を削るよりもサポートとメンテナンス体制を確立するというのが優先事項であり、それ以上に「いいものは安くする必要がない」という美学があった。

アップルが作っているパソコンというのは、人間が不得手とすることを我々の製品が肩代わりすることで、本来その人にとって困難だったことを可能にしようというわけだ。

つまり最先端の技術を活かす方向性は「個人の能力を増幅する道具になること」これがコンセプトであり、ここまでの会社になれたのもそれを忠実に守ってきたからではないだろうか。

 

 

林檎の樹の下で(上)禁断の果実上陸編 アップルはいかにして日本に上陸したのか

林檎の樹の下で(上)禁断の果実上陸編 アップルはいかにして日本に上陸したのか

 
林檎の樹の下で(下)日本への帰化編 アップルはいかにして日本に上陸したのか

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