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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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つまりぼくら、人類の未来をすべて計算しつくしちゃったんだ『預言者ピッピ』

『預言者ピッピ』著作:地下沢 中也(イースト・プレス、2007/5/5)

「ピッピ」はいわゆる人型ロボットであり、地震予測をするために開発された。しかしある事件を境に自我を持ち、自ら成長し、人類の未来を全て計算してしまった。

現在3.11をはじめ地球上では地震をはじめとする災害により多くの命が奪われている。もし地震の発生時刻をあらかじめ予想することができれば多くの命を守ることができるのではないか。そこで開発されたのが「ピッピ」である。ピッピの開発により沢山の命が守られてきた。

また、登場人物にピッピとともに毎日生活をともに過ごしてきた少年「タケオ」がいる。好奇心旺盛なタケオは「なぜ?」となんでも問いかけ、ピッピを困らせてきた。しかし、ある日タケオは交通事故で命を落としてしまう。

膨大なタケオのデータを蓄積しているピッピはデータからタケオを自分の中に作り出してしまう。そこからピッピは自問自答を繰り返すことが可能になり自我を手に入れ、自ら学び、人類の未来を全て予想してしまった。なんと、8年後の人類の滅亡を予測してしまったのである。

本作品の世界観はもはや人型ロボットと人間の差もなくなり、亡くなった人間と生きている人間の差がなくなった非常にダイバーシティ(多様性)の高い世界である。また、ピッピは人間から魂を抜けば永遠に生きていけるとも、人類に助言している。

また、本作品は『COMIC CUE』という雑誌に1999年に掲載されたのが始まりである。そして、第1巻が2007年、第2巻が2011年であり、第3巻はすぐにでると言われていたが、2017年の現在まだ発売される気配はない。しかし、スマホもなかった1999年に人型ロボットが人類の未来を予言する世界を描いたこと自体が予言ではないだろうか。

本作品はSF漫画の傑作である。是非未来のことを考えるとワクワクする人に読んで頂きたい。作品に出会えたことには後悔せずとも、次巻が出ないもどかしさには後悔することになるかもしれないが。

https://goo.gl/Hikkay