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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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今の週刊少年ジャンプでは掲載できないかも『幕張(全9巻)』

『幕張(全9巻)』作者 木多康昭集英社、連載期間1996〜1997年)

 

週刊少年ジャンプの代表的なギャグ漫画といえば「すごいよ!!マサルさん」を思い浮かべる方は多いと思うが、本作品はマサルさんと同時期に連載していたギャグ漫画だ。本作品も負けじと面白いと思っているのだが、なぜか話題に上がることが少なかったように思え、実際のところ連載期間も決して長いという訳ではない。おそらく話題の少なさも連載期間の短さも、理由は数多くのパロディとライトな性表現ではないだろうか(それとも単純に面白いと思ってくれる読者が少なかったのだろうか)

気づけば連載終了から20年が経ってしまったが、幕張の尖り方が好きだ。当時人気絶頂を極めていた「るろうに剣心」や「ジョジョの奇妙な冒険」、大御所の芸能人でさえも臆することなく本作品の下世話な世界に吸収していた。他作品のパロディで笑いをとる漫画はその後も表れたが、相手の漫画の評判さえ落としかねない幕張とは覚悟が全く異なる。幕張はパロディではなく、もはや搾取だ。

おそらく今後少年ジャンプが過去の作品を振り返る企画を紙面で展開するとしても、おそらく幕張が触れられることはないだろう。しかしそれでも、現代にこそ多くの方に読まれるべき作品だとも思う。この作品に「空気を読む」という要素は全くない、「やりたいことをやりきる」そのシンプルな行動原理でどれだけのパワーが生まれるのかは、この作品が教えてくれるはずだ。

待っていたら絶対に向こうからはやってこない作品だ、全9巻、ぜひ手に入れてみてほしい。