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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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国内でも文化は結構違う『ものの言いかた西東』

『ものの言いかた西東』著者:小林 隆、澤村 美幸(岩波新書、2014/8/24)

「おはよう」。日本全国民が朝はこう挨拶していると言うのは常識となっている。しかし、青森、秋田のある地方は「いい天気だ」が、他にも「どこに行くか」など、違った挨拶が「おはよう」の上位に来る地方が数多くある。本書は方言でなく、地方によるものの言い方の違いについてまとめたものである。

もう1つ似た例を出そう。朝知り合いの家への訪問時をイメージして欲しい。大阪の場合「ごめんください」などの訪問の挨拶、そして「おはようございます」、「いい天気ですね」、「今日は起きるの早いね」、「今起きたとこ?」、「ご飯食べた?」。ここまでかかってやっと本題に入る。

東北の場合。分かりやすくするために言葉は変えておいた。まず起床の確認「起きてる?」、「忙しくて寝てないわ」。ここから本題に入る。

このように方言以外にも会話のリズムに大きな違いがあるのが日本の特徴だ。とくに、関西人は決まり決まった会話が大好きである。吉本新喜劇を見れば明らかだ。関西、関東でも大きな違いは感じられる。東北だとさらに違うと言うのも納得だ。

本書はこのように具体例をあげながら特徴を7つに分類し地方毎に違いをまとめている。またそれだけにとどまらず地域差がもたらす影響。その歴史的な原因についても述べられている。

ところで、本書の著者の小林氏は東北大学大学院で博士課程修了後、国立国語研究所をへて東北大学大学院で教授を、澤村氏も同様に博士課程修了後、和歌山大学で准教授をしている方言についての専門家であり、数々の方言に関する本を出している。

日本中で色々な地域出身の人に出会い、話し方が違う、会話のリズムが違うと感じることも多いだろう。大阪出身の評者もよくそう感じる。世界だけでなく日本国内でも文化の違いが多くあることを知るためにも本書はおすすめである。

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