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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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多分野の深い知識を身につける方法を学んで時代を乗り越えるヒントはこの本、『多動力』から得るべし 著者 堀江貴文 (NewsPick Book 2017/05/29)

堀江さんってすごい!私が心底思ったのは,堀江貴文イノベーション大学校(HIU)での冲方丁さんとの対談で刑事訴訟法、刑事収容施設および被収容者等の処遇に関する法律や検察組織に関する正確な知識を彼が披露したときだ。

 

刑事事件の当事者となってしまう有名人は沢山いるし、そうでなくとも刑事事件をテーマにしたドラマ、小説は数多く世に出ている。それにもかかわらず、弁護士をしている私から見て、刑事手続を経験した人の知識やエンタメの中の刑事事件の場面は、法律面での正確さに首をかしげざるを得ないケースが多い。

 

しかし、堀江さんは私でもぱっと出てこない司法試験の択一試験にでるような細かい手続の内容や、検察の歴史までを滔々となんでもないことのように話していたのだ。しかも、彼の博識は刑事司法の分野に限られず、医学、宇宙等までに及んでいる。

 

どうすれば、そのような深い知識を多分野において身につけられるのか?。その答えがこの本にある。

 

彼は、子どもの頃に百科事典を熟読したことを皮切りに、興味のあることについては「歴史から海外事例に至るまでとことん調べ上げる」ことで、深く横断的な知識を様々な分野で身につけているのだという。

 

そして、その原動力は、「目の前におもしろいもの,興味深いものがあれば、さっと手を伸ばして触ってみる。自分の手を伸ばして触ってみる。自分の手で触ってみておもしろければ、とことんはまってみる。」というところにある。

堀江さんは、分からないことがあれば,すぐにググれ!!という発言を多くしていることから、ネットですぐに答えを探す浅い知識しかない人という誤解を、彼をあまり知らない人間から受けているように思う。また、嫌なことを無理にやる必要はなく、好きなことをやれ!と常日頃から言っている。これは、武士道について書かれた葉隠に、「人間一生わずかの事なり。好いたことをして暮らすべきなり。夢の間の世の中に好かぬ事ばかりして苦を見て暮らすは愚なることなり。」とあることと共通している。この言葉には続きがある。「このことは,悪しく聞いては害になること故、若きなどへ終に語らぬ奥の手なり。」

 

ググれ!好きなことだけをしろ!という堀江さんの言葉も、同じように表面だけ、都合の良いところだけを採用する人が多く誤解を受けやすいように思う。しかし、たとえばググるというのは知りたいことについて調べるための合理的な一つの手段に過ぎないのだ。本書には、普段から堀江さんが実践している数々の勉強術、仕事術、人生を楽しむ方法が「悪しく聞いて害に」ならないように、具体的な話とともに噛み砕いて掲載されている。

 

つまり「多動力」こそは、堀江さんの勉強術、仕事術、人生論を正確に理解することのできる良書なのだ。