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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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マンガ大賞2017大賞作品『響〜小説家になる方法〜』作者:柳本 光晴(小学館、2015/2/27)

「漫画家漫画」は外れない。これは漫画においてよく言われる。一方今回紹介する作品は「純文学小説家漫画」である。高校に入学したばかりの主人公の鮎喰響(あくいひびき)は、本が好きで自分の考えを理解してくれる人を探すため、高校の文学部に入部する。また、彼女は入学までに書き上げた小説を文芸誌「木蓮」の新人賞に応募していた。彼女の作品は新人賞担当者の目にとまり芥川との比較をもされるほどの才能を持つ。しかし、彼女は応募要項を読まずに投稿し連絡先すら書いていない。その才能は生かされることになるのだろうか。

本作品で描かれるのは「圧倒的才能」、「圧倒的天才」。人は「圧倒的才能」を目の当たりにした時どのような感情に襲われるのか。「圧倒的天才」鮎喰響はどんなやつなのか。とにかくカワイイ!、カッコいい!、キチ○イ!、それがいい!。

本作品は、純文学が好き、本が好き、小説を書いていた人はもちろん。『ヒカルの碁』は囲碁が分からない人が読んでも面白いように、本作品も「芥川って誰?」って人が読んでも非常に面白く読むことができます。これを気に純文学作品を読む人が増えれば良いなぁと思います。