知らない人はいないであろう情報誌「Hot Pepper」の、立ち上げから軌道に乗せるまでが書かれた一冊です。「個人の数字に対する徹底的なコミット」、「組織の力で作る推進力」、そして「顧客への物語提案」、これらが一つになることで大きなムーブメントを作り出しています。
人材事業最大手だからこその、“人”から生まれる価値や血の通った行動を最も大切にしていることが本書から伝わってきます。
人である以上、成功もすれば逆も然りです。
その要因をHot Pepperと前身となる情報誌“360(サンロクマル)”と比較して分析することで、事業を立ち上げるために必要なことが、全て各論で語られていることはとても参考になります。
本書を検索すると副題は“リクルート式「楽しい事業」のつくり方”とありますが、私が購入した本書の副題は“事業マネジメントを学ぶための物語”に変更されていました。第10刷を機に「初めに」と「おわりに」を書き替えたと綴られていましたので、本書では触れていませんがその際に副題も変更されたのだと思います。副題の変更は社会のニーズの変化を表していますが、それでも中身は変えていないことが本書の普遍性の高さを物語っています。
プロフェッショナルとしてどうあるべきか、考えそして行動させられる一冊です。