HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】AIの未来を紐解く - 西垣通『AI原論 神の支配と人間の自由』

皆さんこんにちは。本日は、西垣通さんの著書「AI原論 神の支配と人間の自由」について考察します。この本は、AI(人工知能)の基本的な理論や概念を解説しており、西垣さんの深い洞察力と広範な知識が詰まっています。西垣さんはエンジニアとしての実務経験…

【書評】目標管理の歴史は実は100年くらい『図解 目標管理入門 マネジメントの原理原則を使いこなしたい人のための「理論と実践」100のツボ』

MBO、OKR、KPIなどのワードは色々聞いたことがあるだろう。それがなぜ生まれて、どういう位置付けで、いつから始まったか、それらがすっきりとわかるのが本書だ さて、有名なシリーズ今回は『目標管理入門」だ、会社員は当たり前のように目標を立てて、それ…

【書評】紀田順一郎『東京の下層社会』- 過去からのメッセージ、そして今につながる思索

紀田順一郎の『東京の下層社会』は、近代日本が急速な発展を遂げる中で生まれた社会経済的弱者、特に極貧階層の生活に光を当てたルポタージュ作品です。この本を通じて、紀田は、明治時代の東京におけるスラムの悲惨な状況、もらい子殺し、娼婦や女工への恐…

【書評】爽やかな風に乗って、落語の世界へ - 『おあとがよろしいようで』

東京の大学に入学したばかりの主人公が、偶然の出会いをきっかけに落語研究会に足を踏み入れる――そこから始まるのは、ただの大学生活ではなく、自己発見と人間関係の構築、新たな世界への旅立ちの物語。喜多川泰さんの『おあとがよろしいようで』は、そんな…

【書評】「何を学ぶか、どう学ぶか」『正解のない教室』

今こそリベラルアーツ(自由に生きるための教養)を学び、あなたの物語を生きよう!著者は年間1000冊の読書を10年続ける中で得られたリベラルアーツを理解し、実践するために重要な古今東西、時代や国や職業もバラバラな34人の偉人、101のキーワードが凝縮し…

【書評】 無欲の「極楽殿」尊氏の道 - 『極楽征夷大将軍』

皆さんこんにちは。第169回直木賞を受賞した垣根涼介の『極楽征夷大将軍』を読みました。本作は、足利尊氏を主役に据え、彼の波乱に満ちた生涯を通じて、鎌倉時代後半から室町時代へと移り変わる日本の歴史の一端を描き出しています。 足利尊氏は、傍系に生…

【書評】 無欲の「極楽殿」尊氏の道 - 『極楽征夷大将軍』

皆さんこんにちは。第169回直木賞を受賞した垣根涼介の『極楽征夷大将軍』を読みました。本作は、足利尊氏を主役に据え、彼の波乱に満ちた生涯を通じて、鎌倉時代後半から室町時代へと移り変わる日本の歴史の一端を描き出しています。 足利尊氏は、傍系に生…

【書評】視覚で楽しむ科学の扉: - 『14歳からのニュートン超絵解本』

皆さんこんにちは。先日、手に取った一冊がニュートン編集部による「14歳からのニュートン超絵解本 超ひも理論」でした。若年層向けとされているこの本ですが、大人が読んでも十分に楽しめる内容でした。視覚的な解説が魅力この本の最大の魅力は、絵がかなり…

【書評】シリコンバレーと中国の覇権争いと日本企業の挑戦 - 『テクノロジーの地政学』

皆さんこんにちは。近年、テクノロジーの進歩は多様な産業を変革し、ビジネスの競争原理そのものを変えてきました。この現象は「ソフトウェア経済圏」と呼ばれ、これが現代の産業地図を書き換えています。その中心には、シリコンバレーと中国が位置していま…

【書評】感覚の彼方へ - 視覚障害者の世界観を探る  『目の見えない人は世界をどう見ているのか』

皆さんこんにちは、この本は視覚障害者の視点から世界を見る方法を探求しており、その中で多くの興味深い視点と洞察を提供してくれます。例えば・・・ 服の選び方視覚障害者が服を選ぶ方法は、視覚に頼ることができないため、触感や形状、素材感など他の感覚…

【書評】 富と幸福への現代ガイド - 『シリコンバレー最重要思想家 ナヴァル・ラヴィカント』

皆さんこんにちは。今日は、起業家、エンジェル投資家、そして哲学者であるNaval Ravikantの知恵が詰まった本、"シリコンバレー最重要思想家 ナヴァル・ラヴィカント"についてお話ししたいと思います。 この本は、Naval Ravikantのツイート、ポッドキャスト…

【書評】死を避ける知識を身につけよう! 『これで死ぬ アウトドアに行く前に知っておきたい危険の事例集』

世間では「アウトドア・ブーム」と言われて久しく経つが、本書は、アウトドア活動中に遭遇するかもしれない様々な危険について紹介し、その対策を解説した本である。目次を見ると、第一章「山で死ぬ」では「すべって落ちて死ぬ」、「夏なのに寒さで死ぬ」な…

【書評】古代の謎に迫る - 『ストーンヘンジ 巨石文明の謎を解く』

皆さんこんにちは。この本は、ロビン・ヒースによって書かれたもので、ストーンヘンジとその周辺の巨石文明について探求しています。ストーンヘンジが「暦」が組み込まれた壮大な祭祀装置であることが、1970年代以来徐々に解明されてきました。しかし、今も…

【書評】ビール愛好家のための究極のガイドブック - 『死ぬまでに飲みたいビール1001本』

皆さんこんにちは。最近はマイクロブルワリーとして独自のビール(クラフトビール)を造る醸造所が増えてきました。今日はビールの魅力を存分に伝える書籍、「死ぬまでに飲みたいビール1001本」をご紹介します。 深い歴史、広がる世界 ビールの歴史は古代メソ…

【書評】礼儀正しさの真価 - 諏内えみ『育ちがいい人だけが知っていること』を巡る批判的考察 

2020年に発売され、一部で話題となった諏内えみの『育ちがいい人だけが知っていること』は、話し方、食べ方、ふるまい、お付き合いの心得など、'育ちのいい人'にとっては当たり前だとされるマナーと常識を250項目にわたり解説しています 。しかし、その内容…

【書評】逃げ場のない絆 - 『母という呪縛 娘という牢獄』

皆さんこんにちは。齊藤彩によって著されたノンフィクション『母という呪縛 娘という牢獄』は、一人の女性が母親によって課された過酷な期待と、それに伴う心理的・物理的な束縛、そして不幸な結末を淡々とリアルに描写しています。幼い頃から医学部への進学…

【書評】ライトで爽やかな文体に、見事なプロットのハインラインの代表SF作品。『夏への扉[新版]』

1956年に発表されたロバート・A・ハインラインによる古典的SF小説であり、代表作ともされている本書。実は今更初めて読んでみた。名作として名高いのは知っていたが、なんの予備知識もなく頁を繰ってみると、最初の頃は一人称の主人公の回りくどい言い回しや…

【書評】投資に興味を持ったら最初に読むべき!株式投資の入門書『東大生が学んでいる一生役立つ株の教科書』

2月13日は「NISAの日」だそうだが、今年の1月から新NISAがスタートした。「貯蓄から投資」の流れが徐々に広がっている中で、「投資って難しそう」と思ってる人は多いのではないか。本著はヘッジファンドに20年間在籍したプロの機関投資家が投資初心者〜中級…

【書評】圧倒的努力の先の熱狂と成功 『たった一人の熱狂 仕事と人生に効く51の言葉』

本書では、カリスマ編集者であり実業家でもある「幻冬舎」社長の見城 徹氏のこれまでの人生と人間性を、彼の独特の言葉と共に紹介している。本の構成は51のエピソードに分かれ、それぞれで非常に為になる教訓が示されている。 例えば、彼によれば、この世に…

【書評】「名著が人生を豊かにする」『名著の予知能力』

100分de名著のプロデューサー秋満義彦の企画・制作の舞台裏。名著と出会い直し、あなたも人生をより豊かにしよう。 「100分de名著」といえば、言わずと知れた10年以上続くNHKの長寿番組なのでご存じの方も多いのではないだろうか。番組コンセプトは「名著は…

【書評】語学書ではない、歴史と人生の書『教養としてのラテン語の授業』

さて、タイトルからよくある教養系の語学の本かと想像したら大間違い。著者は韓国人で、東アジア初のロタ・ロマーナの弁護士であるハン・ドンイル氏。ロタ・ロマーナとは700年の歴史を持ち、カトリック教会の司法権最高機関であるバチカン裁判所。そんな著者…

【書評】伊藤雅俊『商いの道』 - 時代を超えるビジネスの教訓

みなさんこんにちは。イトーヨーカドーグループの創業者、伊藤雅俊さんの『商いの道』は、ビジネスの心臓部に迫る洞察と知恵が詰まっていて、現代の経営者や起業家、そしてビジネスにちょっとでも興味がある人におすすめのビジネス書です。 戦後の焼け野原か…

【書評】縄文時代の謎に迫る、『縄文人も恋をする!?』

この本は山田康弘氏による興味深い著作で、縄文時代の人々の生活、文化、そして恋愛観に迫ります。私などは縄文時代と聞くと、火焔式土器や遮光器土偶くらいしか思い浮かびません。しかし、本書はこれらの遺物だけでなく、DNA解析など最新の科学的手法を通じ…

【書評】祈りなんて、得をしている人間の使う言葉でしょう。ぎりぎりの命には、祈りが入りこむ余地はない、と思うな。『白日』

私が初めて読んだ北方謙三の小説。今でこそ『三国志』や『水滸伝』などと言った『中国歴史小説のアツいヤツ版』の作家になっているが、元々は『逃がれの街』『友よ、静かに瞑れ』といったハードボイルド作家として鳴らしていた。何故現代劇から身を引いてし…

【書評】祈りなんて、得をしている人間の使う言葉でしょう。ぎりぎりの命には、祈りが入りこむ余地はない、と思うな。『白日』

私が初めて読んだ北方謙三の小説。今でこそ『三国志』や『水滸伝』などと言った『中国歴史小説のアツいヤツ版』の作家になっているが、元々は『逃がれの街』『友よ、静かに瞑れ』といったハードボイルド作家として鳴らしていた。何故現代劇から身を引いてし…

【書評】「人間関係に悩む人へ」自分次第で世界は変わる『嫌われる勇気』

200万部を突破したベストセラー『嫌われる勇気』。およそ2年ぶりにアドラー心理学の入門書である本書を読んでみた。読む度に自分に響く言葉が違い、何度も繰り返し読みたくなる名著である。「哲人」と「青年」の対話形式で話が進んでいくため、読みやすいの…

【書評】恐怖の爪痕: 『羆嵐』に見る自然の猛威

こんにちは皆さん。先日、映画『ゴールデン・カムイ』を見てきました。明治時代の北海道を舞台としたストーリーです。そこで今日は以前読んだ本、『羆嵐』についお話しします。 自然の中には、我々人間が理解し、制御することのできない力が存在します。それ…

【書評】元気なわがまま児、冒険と成長の物語:『いやいやえん』にみる児童文学の魅力

こんにちは、皆さん。今日は児童文学、「いやいやえん」についてお話ししたいと思います。この本は中川李枝子作、大村百合子絵による短編連作童話集で、全7話で構成されています。 本の概要「いやいやえん」の主人公は元気だけどわがままできかんぼうの保育…

【書評】『勁草』から「BAD LANDS バッド・ランズ」へ - 原作と映画の違いを探る

みなさん、こんにちは。今回は、黒川博行さんの小説「勁草」と、それを基にした映画「BAD LANDS バッド・ランズ」の違いについてお話ししたいと思います。 原作「勁草」の物語:「勁草」の物語は、振込め詐欺グループの手下として働く主人公の日常から始まり…

【書評】 - 創造性を解き放つ古典的ガイド『アイデアの作り方』

アイデア創出のプロセスについて考察したジェームス・W・ヤングの「アイデアの作り方」は、アイデア生成のための具体的なステップを提供し、創造的思考におけるマスターピースと呼ぶにふさわしい一冊です。 既存知の再構築 ヤングは、アイデアがゼロから生ま…