HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】歴史の舞台裏から学ぶ大東亜戦争シリーズ3→戦友と敵軍の戦士に捧ぐ!『大空のサムライ(下) 還らざる零戦隊』

「還らざる私の戦友と私が仆(たお)した敵空軍の戦士に本書を捧ぐ」、零戦エースパイロットで大東亜戦争(第二次世界大戦)を戦い、生き抜いた著者の坂井三郎氏の言葉が印象的でした。亡くなっていった戦友だけでなく、撃墜した敵機兵士への敬意も込めたのが本…

【書評】歴史の舞台裏から学ぶ大東亜戦争シリーズ3→戦友と敵軍の戦士に捧ぐ!『大空のサムライ(下) 還らざる零戦隊』

「還らざる私の戦友と私が仆(たお)した敵空軍の戦士に本書を捧ぐ」、零戦エースパイロットで大東亜戦争(第二次世界大戦)を戦い、生き抜いた著者の坂井三郎氏の言葉が印象的でした。亡くなっていった戦友だけでなく、撃墜した敵機兵士への敬意も込めたのが本…

【書評】現代の哲学者から学ぶ『シリコンバレー最重要思想家 ナヴァル・ラヴィカント』

この本は、彼のツイート、ポッドキャスト、インタビューからの洞察を集めて編纂したもので、富、幸福、教育、起業、技術、哲学など、さまざまなトピックについての彼の見解を提供しています。 まず特徴的な点は、320ページあるにも関わらず、どのページから…

【書評】戦略・智慧・役立つ日常生活編7→60歳発心で102まで長生き!『老荘思想に学ぶ人間学』

老荘思想(ろうそう しそう)は、古代中国の哲学における二つの主要な思想流派の一つで、老子(ろうし)と荘子(そうし)の二人の名前から名付けられました。私的な解釈ですが「肩肘張らず自然と調和して生きようや」というような感じと思います。「気にすることで…

【書評】戦略・智慧・役立つ日常生活編6→指導者の一冊!人材登用!『「為政三部書」講義―中国古典「三事忠告」の行動指針』

『為政三部書』(原題『三事忠告』)は、為政者の心構えを説いた名著として知られていますが、その内容は為政者だけでなく、指導者や経営者にも共通する価値ある教えが詰まっていると感じました。張養浩という原著者は、古代中国の地方長官、監察の責任者、…

【書評】戦略・智慧・役立つ日常生活編3→危険!陰険!やばいワイロの渡し方!『全訳 六韜・三略の兵法』

相手の国や組織を自滅させ、しかも、戦わずにして勝てるかもしれない一手⁉️ こんなことを考えてはいけませんが、いつの世も「金や高価な品物」に目が眩むものです。本書は孫氏の兵法よりも古く、小説・マンガ・アニメで知られる「封神演義」の登場人物「太公…

【書評】戦略・智慧・役立つ日常生活編1→まずは相手を知ろう!『孫子・勝つために何をすべきか』

孫氏の兵法を元に、歴史的事実を踏まえて解説されており、わかりやすいです。特に相手を理解することが最重要です。【彼を知り己を知れば、勝(かち)乃(すなわ)ち殆(あや)うからず。】有名な兵法の言葉です。日本が相手国を理解せずに政策を進めた結果、チャ…

【書評】実スパイシリーズ8、国家100年の計はスパイから!『China 2049』

マンガ・アニメのキングダムで有名な秦(しん)国、この名前が「China(チャイナ)」の由来と言われています。戦後、発展途上国とされていた今の中国、Chinaがいかにして世界2位の経済大国となったのか。国家100年の計を立てて、世界一を目指し、「孫子」「戦国…

【書評】実スパイシリーズ7、ダマされないようにするにはどうすればいいか!?『バカよさらば - プロパガンダで読み解く日本の真実』

ネットが普及した今、いろいろな情報に流されることはないでしょうか。スパイの工作では噓の情報を流して世論を扇動したり、メディアが「○○は××」だと報道したり、コロナウィルスの時も発信された情報に対して右往左往した人や流された人が多かったと思いま…

【書評】実スパイシリーズ6、夫妻でスパイをしていたの!!『アメリカ側から見た東京裁判史観の虚妄』

夫がスパイ&妻が殺し屋みたいな某スパイマンガ・アニメのように、現実でも夫妻でスパイをしていた記録がある。夫のコードネームは【リベラル】。スパイ夫妻がしたことは歴史的に悲惨な出来事に関わっていた。日本人なら誰もが知っているあの出来事・・・ 19…

【書評】500年の時を経て公になった芸術論の傑作!『現代語訳 風姿花伝』

能を大成した著者の世阿弥が約40年の月日の中で修正を加えながら作成した秘伝書である。「ジャパネットたかた」の創業者である高田明氏のバイブルであることも有名です。世阿弥が若くして時の権力者である足利義満氏の目に留まり、後ろ盾を経て能を大成しな…

【書評】実スパイシリーズ5、戦争前にスパイ工作に気付いた外交官、若杉要(わかすぎかなめ)。どんなスパイがいるの?『日本外務省はソ連の対米工作を知っていた』

某スパイマンガ・アニメのように、スパイ工作なんて、自国、敵国共にやりあっているので、いかに相手に気付かれずに隠密行動をとれるか、または、以下に相手のスパイ工作に気付けるかが肝心になってくる。だから、情報収集というのは欠かせない。第二次世界…

【書評】実スパイシリーズ4、誰を落とせば国を落とせる!?『別冊正論 Extra.18 日中国交40年汚辱と背信の系譜』

某海賊マンガ・アニメのアラバスタ編で国をのっとる時、武力以外だったらどうすれば乗っ取れるのかなと思ったことがあります。まして、経済力もない時に他国を落とすにはどうしたらいいのか、難易度は高いです。戦後、何十年もかけて中国が日本をカモにして…

【書評】実スパイシリーズ3、コミンテルンって何だ⁉︎。『コミンテルンの謀略と日本の敗戦』

スパイの某アニメでW諜報員ってありましたが、実際にも諜報員、工作員、まとめて言えばスパイなんていっぱいいたそうです。今でもですけど。自国を有利にするために、他国に潜入してスパイ活動をしたり、ダブルスパイをしたりとスパイ業務も命がけ。そんなス…

【書評】実スパイシリーズ2、スパイの実務がよくわかる!?『日本は誰と戦ったのか - コミンテルンの秘密工作を追及するアメリカ』

某アニメのようにイケメンスパイや美女スパイが出てきたかわかりませんが、スパイの工作によって政府の方針が操作されていたら、それは乗っ取られていると言っても過言ではないでしょうか。大東亜戦争(第二次世界大戦)中とその前後の秘密文書の公開やアメリ…

【書評】実スパイシリーズ1、公開されたアメリカ秘密文書。『ヴェノナ 解読されたソ連の暗号とスパイ活動』

スパイというと、某有名マンガorアニメを思い出しますが、今回は実際にあったスパイ工作についてです。時は第二次世界大戦前から後までです。これはアメリカで公開された秘密文章「ヴェノナ文書(Venona)」(※1)に基づいており、「ホンマに?」、さんま風に言…

【書評】憲政史上最長の政権は実現の理由は大きな挫折をしたからである。『安倍晋三 回顧録』

3188日という通算在職日数となった安倍晋三氏のインタビューを収録した本である。インタビューは合計18回・36時間に及んだが、あまりに機敏に触れるということで、一度本人が刊行を見送りました。結果としてこの本は、2022年7月8日の選挙演説中に凶弾に倒れ…

【書評】二つの書評の読み方『千夜千冊エディション 電子の社会』

日本文化や芸術から生命科学まで。知の宝庫であり、編集工学研究所所長、イシス編集学校校長、現在は角川武蔵野ミュージアム館長でもある著者・松岡正剛は、ネット上でブックナビゲーションサイト「千夜千冊」を20年以上続けている。本書はその中からテーマ…

【書評】冷たい社会への復讐と市民のための政治『社会の変え方 日本の政治をあきらめていたすべての人へ』

10年連続人口増加で様々な自治体から注目をされている明石市。その市長である泉氏の半生を綴った本である。彼は幼い頃に障がいを持って生まれてきた弟とその家族をとりまく冷たい境遇に強い憤りを感じ、これを原点として政治の道へと進んでいく。努力の末に…

【書評】冷たい社会への復讐と市民のための政治『社会の変え方 日本の政治をあきらめていたすべての人へ』

10年連続人口増加で様々な自治体から注目をされている明石市。その市長である泉氏の半生を綴った本である。彼は幼い頃に障がいを持って生まれてきた弟とその家族をとりまく冷たい境遇に強い憤りを感じ、これを原点として政治の道へと進んでいく。努力の末に…

【書評】教育の裏に潜む人の業(ごう)『いじめの聖域- キリスト教学校の闇に挑んだ両親の全記録』

決して一言では言い表せない複雑に絡み合ったボタンと紐の掛け違い。何故それが生まれるのか、に焦点をあてなければ、この問題は解決しないだろう。 2017年に自殺をした高校2年生、いじめに悩むメモ。第三者委員会でいじめを認定するも、学校は不服として受…

【書評】少年院と境界知能の闇『ケーキの切れない非行少年たち』

<問題>丸いケーキを3人で公平に分けて食べる場合、どうやって切ったらいいでしょう? 少年院には認知能力が低く、このような問題さえわからない非行少年が多くいるという。書評タイトルの「境界知能」とはIQ70〜84の範囲を指す。それは、全体の約14%。35人…

【書評】変わらぬ人間の本質『超訳 ニーチェの言葉』

"自分の力の4分の3位程の力で、作品なり仕事なりを完成させる位が、丁度良いものが出来上がる。全力量を持ち、精魂を傾けて仕上げたものは、なんとも重苦しい印象があり、緊張を強いるものだからだ。(中略)しかし、4分の3程度の力で仕上げたものは、どこか…

【書評】あなたは宗教を目撃する!『ビジュアルではじめてわかる宗教』

400以上のビジュアル資料から世界の宗教を解説する入門書。日本にある主要でない宗教は途端にイメージできなくなるが、世界の宗教となるとなおのこと、言葉による説明では理解が追いつかなくなる。本書は宗教一般の章が一つと索引を備え、諸宗派の紹介や局所…

【書評】守れる命を守りたい『いじめの聖域 キリスト教学校の闇に挑んだ両親の全記録』

甲子園の常連としても有名な名門高校。そこの2年生だった男子生徒が自殺した。遺族がただ再発防止策を求めるだけなのに対して、すったもんだする学校と県担当課を記録したノンフィクション。偽装提案にはじまり、第三者委の報告書受け取り拒否、さらには2017…

【書評】元祖フィギュアのカタログ『土偶を読む図鑑』

前作『土偶を読む』の完全ビジュアル版。発掘資料の速報や各地で縄文展が行われる中、ぜひさらっとでも目を通してほしい本である。豊富な写真やマンガからその独特な形態を解説し、著者の「土偶は縄文人の生業(ここでは「食料獲得のための労働」を指す)と…

【書評】現代の異端禁書『土偶を読む 130年間解かれなかった縄文神話の謎』

ここ数年をかけてじわじわと注目を集めつつある縄文文化。科学的な分析法の進化もあいまって、新しいアプローチによる研究成果が出されている。そうした中、素人玄人問わず議論を巻き起こしたのが本書。歴史の教科書に載る定説に根本的な問いを投げかけ、「…

【書評】現代の異端禁書『土偶を読む 130年間解かれなかった縄文神話の謎』

ここ数年をかけてじわじわと注目を集めつつある縄文文化。科学的な分析法の進化もあいまって、新しいアプローチによる研究成果が出されている。そうした中、素人玄人問わず議論を巻き起こしたのが本書。歴史の教科書に載る定説に根本的な問いを投げかけ、「…

【書評】現代の異端禁書『土偶を読む 130年間解かれなかった縄文神話の謎』

ここ数年をかけてじわじわと注目を集めつつある縄文文化。科学的な分析法の進化もあいまって、新しいアプローチによる研究成果が出されている。そうした中、素人玄人問わず議論を巻き起こしたのが本書。歴史の教科書に載る定説に根本的な問いを投げかけ、「…

【書評】はじまりのものがたり『世界の神話101』

神話は信者からすれば科学的事実を超えた信仰的事実である。現実を生きる上で世界を見渡す時に、ある意味をつけることがあるだろう。人間の脳は何の意味もない点が3つもあれば顔を見出す。雨の日には憂鬱になる人もいるかもしれない。なんら意味のない水蒸気…