ライター:川田誠
外食産業においては“働き方改革”という変化を表す言葉は、どこか縁遠いように思っていた。おそらく職人としての価値観が大切にされるからだろうか、変わらないことが良しとされる暗黙の了解もあるだろう。しかし近年では人材確保の難しさやIT化、評価経済へ…
特に企業に勤めている方は自身と異なる世代との価値観の違いを感じやすいのではないだろうか。私も30代だが、上の世代と下の世代、それぞれから感覚的なギャップを感じる。 本書は特に若手の価値観について解説をしている、おそらくそこには私も含まれている…
本書はタイトル通り、無印良品の業務の仕組みを明らかにしている。軸となるものはマニュアルだ。店舗用には“MUJIGRAM”、本部用には“業務基準書”と、2種類のマニュアルが存在する。このマニュアルを徹底的に遵守することで無印良品は成果を上げている。 マニ…
最近 仮想通貨、その中でもやはりビットコインの名前を聞く機会が増えた気がする。書店の資産運用コーナーはもちろん、テレビCMやバナー広告、電車の中吊り広告でも取引所の広告を見るようになった。現時点で仮想通貨の保有者は日本国民の100人に1人だと聞い…
俺のイタリアン、ブックオフ、QBハウス、、、綺麗なビジネスモデルを見ると惚れ惚れする。私もこんな素敵なビジネスモデルを考えたい、関わりたいと思った経験を持つのは私だけではないだろう。本書はそんな意識高いモラトリアム人間達に目がさめる一撃をく…
日本にあるジレンマの多くは、“こうするべき”という圧力と差別によって生み出されていると本書を読むことで改めて気づく。現代は幸せが多様化していることなど認識しているものの、そこに社会の制度は追いついていない。“知っていることとできることは違う”…
ニーズが多様化する昨今、仕事をする上で“顧客目線”はとても重要だ。あらゆる業界・職業において軽視することはまずないだろう。しかし主観で恐縮だが、近年相手のことを考えることの大切さが当たり前化した結果、表層的な意味合いで消費されているように感…
この作品は過疎化の進む止村が舞台となる。高齢化や都市部への若者流出、とはいえ売りにできる魅力も無く、近隣の街からも煙たがられ村の住民は肩身の狭い思いをしている。それでも過去の栄光を経験している古参達は、今の状況を変えることを頑なに拒む・・…
私は興味があることはまずはネットにアクセスし情報を仕入れる。その情報収集の結果得られる知識は3つの段階に分けられる。一つは理解して認識した情報、一つは理解していないけれど認識した情報、そして最後はふわっと存在だけ認識した(もしくは認識した…
彼女を初めて知った時は“LOVE & HISTORY”と“POWER GATE”のシングル同時発売の時、私にとってその時すでに彼女は煌びやかな存在だった。声優というカテゴリーだけではなく、芸能に身を置く人たちは順風満帆な人生を歩んでいる者だと、私は当時 高校生ながらに…
非連続にの時代に勝ち残るためには、企業にも非連続性が求められる。自然と集まってきた人材の中から自然と成長をしたごくわずかな人間をリーダーに任命する、そのようなALL天然経営では勝ち目はない。リーダーの素養を備える人間を意図的に選抜し、また彼ら…
ブルーオーシャン戦略を読んで実践したいと思う際の思考は2つに分けられると思っている。一つは「私の会社にどのように活かそう」、もう一つが「私自身にどのように活かそう」、本書は後者の思考に進んだ方にぜひオススメしたい。ブルーオーシャン戦略の主…
仕事の質を高めたく書店のビジネスコーナーに足を運んだ方は、一度は見聞きしたことがあるのではないだろうか。一見すると少々厚みのある書籍で気後れしてしまいそうだが、読書が苦手な方も時間をかけてでも読んでほしい一冊だ。本書の推奨する逆の市場の名…
この書評の結論は最後にまとめよう。今までは個人の経済圏は小さかった。ゲームや洋服や本を買うには、主に住んでいる場所を基準に選択していたのではないだろうか。それらの品揃えで満足する人もいれば当然そうではない人もいるが、それ以上の選択肢を得よ…
本書はパインアメのツイッターアカウントの中の人の著書だ。パインアメという伝統と信用ある商品ひいてはその会社であるパイン株式会社の顔という立ち位置でありながら、顧客とのコミュニケーションは攻めている。 この“攻める”ということができるのも、中の…
本書は“元東大生且つ元服役者”という、貴重な体験をしている二人の対談だ。東大と刑務所という対極に位置する環境だが、本書を拝読すればこの二つは別世界のものではなく、地続きで繋がっていることがわかるだろう。 どのような場面においてもそうだが、満場…
この物語はある国の王の秘書が魔物に攫われ、魔王の秘書になるところから始まる。本書は“ファンタジー×会社経営”だ。そしてその舞台として設定されているのが魔王城になる。社長に位置するのは当然魔王であり、その魔王のサポート役を秘書が担う。 魔王軍と…
グルメ漫画といえば何を思い浮かべるだろう、今では週刊少年ジャンプに連載している『食戟のソーマ』や、少し前に遡れば『中華一番!』などが挙がるだろうか。特にこれらの作品では、実食時のリアクションが目を引く。紙に書かれた料理の美味しさを伝えるべ…
本書はタイトル通り文字をテーマにしている。タイポグラフィの領域を軸に、言葉の本質を探っていく。私たちが普段目に触れている文字は、その意味はもちろん、伝えたい意図によって姿や形を変えている。作り手のフィルターを通している以上、字間や行間、色…
パチンコをしない、ケータイゲームをしない、月に1冊以上本を読む、ここまでできればすでに8分の1の人材になれる。さらに条件を加えていくことで本書では100分の1の人材になることを目指す。一口に言ってもどの分野で100分の1の人材になるかによ…
例えば仕事における成果は、その仕事と人の“相性”に大きく影響されるのではないだろうかと最近は特に考えている。特定の分野に優れた人でも、それを活かすことができない仕事であればすぐに手詰まる、つまりは相性が悪ければ成果は限りなく小さくなるのだ。…
これはAirbnbの創設者たちの物語だ、フィクションかと疑いたくなるくらい、彼らは多くの壁を乗り越えてきた。発端はサンフランシスコの住んでいるアパートメントの賃料の値上げから始まる。不足分の賃料を賄うために、彼らは部屋にエアマットを敷き、加えて…
個人の価値が顕在化しやすくなってきている。お金は価値の一つに違いないが、近年相対的にその価値が下がってきているように感じる。時間や能力を始め、お金以外の価値が市民権を獲得し始めているのだ。本書は個人の持つ価値について、またその価値の創り方…
「戦う」ということは目的を達成するための手段だ。一方で著者は1番になるために「逃げる」という手段を正しく選択している。それは格好悪いことなのだろうか、否。格好悪いという評価があるとすれば、それは手段そのものではなく、目的を忘れて手段に固執す…
著者は当時500名以上のメンバーで成るチームを率いる総監督だった。リーダーは孤独だ、常に先頭を歩くため正解を与えれれることはない。しかし、向かう場所は決めなければならないのだ。自分だけではなく、チームのメンバー全員が歩く道をだ。当然責任が伴う…
1.7億、これは著者の負債額だ。あなたが同じ状況に立たされたらどうだろうか、私ならまともな精神状態ではいられない。しかし著者は違った、「どうやって返済をするか」に思考の照準を合わせ、あらゆる手段を尽くしている。その結果失敗したとしても、それで…
週刊少年ジャンプの代表的なギャグ漫画といえば「すごいよ!!マサルさん」を思い浮かべる方は多いと思うが、本作品はマサルさんと同時期に連載していたギャグ漫画だ。本作品も負けじと面白いと思っているのだが、なぜか話題に上がることが少なかったように…
一体リーダーシップとは何だろうか。ここで混同してしまってはいけないのが、与えられた一部のポストに必要なスキルを指している訳ではないということだ。この混同こそが各企業のリーダーシップ総量を限定してしまっている要因だろう。リーダーシップは特定…
『間取りと妄想』著者 大竹 昭子(亜紀書房、2017/6/26) 小説家は物語を作るとき、一体どこから手をつけるのだろうか。当然プロットを練るところからか、もっとも見せたいシーンからいきなり書き始めるのか、それとも動かしたいキャラクターの性格を決める…
『北欧スウェーデン式自分を大切にする生き方 心の病を抜け出した夫婦からのアドバイス27』著者 マッツ ビルマーク、スーサン ビルマーク 翻訳 齋藤 慎子(文響社、2017/8/11) 昨今、良く生きるための指南書が溢れている。それらの多くは一歩を踏み出すため…