HIU公式書評Blog

HIU公式書評ブログ

堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

MENU

【書評】事業の拡大方法は3つだけ『事業のコピペ術 フランチャイズ本部の作り方』

f:id:SyohyouBlog:20200103104326j:plain

フランチャイズとはビジネスの仕組みを売るビジネス」

あなたの事業はコピペできるであろうか?

コピペが出来れば、この本を読んですぐにでもフランチャイズ本部を作ることができる。

フランチャイズの本質は、「売れる商品」と「売りたい人」をマッチングさせるシステムだ。このシステムを使えば、「売れるものの売り方」がもれなくついてくる。

本部が販売するのは「システム」で、加盟店が販売するのは「商品」。当然ながら、「顧客、加盟店、本部が三方良し」でなければこのビジネスは成り立たない。

多数の顧客が継続的に欲しくなる商品でなければ、フランチャイズ自体が成り立たないからだ。

もし、フランチャイズに向いていない事業を行っていても問題はない。書いてある内容は商売の基本であり、考え方を自分の商売に応用すれば良いだけだからだ。

元で10万円で売り上げ100億?

これは流行りのフワフワ起業の話ではない。

どの業種の方でも楽しめること請け合いだ。

 

元手10万円で100億円の売上をつくった事業のコピペ術――フランチャイズ本部のつくり方

元手10万円で100億円の売上をつくった事業のコピペ術――フランチャイズ本部のつくり方

 

 

【書評】これぞ会社の博物館!『会社四季報 2020年1集 新春号』

f:id:SyohyouBlog:20200103104124j:plain

 

表紙には、配当に積極的な企業を探せ!と書いてあり、株式投資向けの本であることが前面に出ている。とはいえ、よく見ていくと株式投資としての見方だけでなく会社の博物館という見方もできる。

まずは株式投資についてだ。予想配当利回り、業績予測、チャートなど株式投資の際に役立つデータが目白押しだ。もちろん、スマホでもそれぞれの個別銘柄やランキングのデータを見られるが、パラパラっと全上場3762社を一望できるのは壮観である。

次に、会社の博物館という醍醐味もある。上場企業といえば、ほとんどが大企業で有名な会社ばかりというイメージ。しかし、パラパラっとページをめくって気づく。「知らない会社ばかりだな」と。こんなに知らない大企業が日本にあるなんてと思わず感動する。また、業界ごとにまとめられており、その業界に関する事象や日本経済全体に関わる事象が起きた時には同じように株価が上下していることも感じ取れる。この一冊を読めば、日本経済の動きが分かるといっても過言ではないだろう。

四季報はその名の通り、年に4回(3,6,9,12月)発行されている。発行は東洋経済新報社で、週刊東洋経済という経済の専門雑誌を1895年より刊行している。他に、東洋経済オンラインなどのニュースサイトも運営している。

本書は株式投資向けにも充実しているし、業界や日本経済の調査にも適していると思う。私は今回初めて手に取った。毎回は必要ないと思うが、3年に1回ぐらいは手元に置いておくのも悪くないのではないかと博物館的な要素に魅了されている。

 

会社四季報 2020年1集新春号 [雑誌]

会社四季報 2020年1集新春号 [雑誌]

 

 

【書評】あなたの会社、どうしたら潰れます?『経営のやってはいけない!』

f:id:SyohyouBlog:20200103103845j:plain



事業を起こすということは分からないことだらけ。知らなかったら損をすることだらけ。そこで焦っていろいろな本を読んだり、セミナーを受けに行ったり、コンサルタントの話を聞きに行ったりする。成功する社長もダメだった社長も皆、間違いなく努力している。しかし、ダメだった社長ほど真面目でムダが多い。本書は経営のムダを省くということに重きを置いた一冊。

自分の会社を潰す方法を考えよう。どうすれば自分の会社を潰せるだろうか。一見、頭がおかしくなるような問いかけだが、確かに会社を潰す方法を1つずつ潰していけば、結果として会社を続けていくことにつながっていく。入金が無かった場合、代金が支払えなかった場合、従業員が突然抜けた場合など。そういった想定をして、常に備えをする。だから、どうすれば自分の会社を潰せるか前向きに考えていこうよ。

経営側の気持ちは従業員には理解できない。これが前提にある。なぜ分かってもらえないのかと悩むよりも、最初から理解する方が無理なのだと思った方が気楽だ。嘘だと思うなら、例えば給料に関しての考え方を見てみよう。従業員は、給料が毎月決まった日にもらえると思っている。対して経営側は、毎月決まった日にキチンと払わなければいけないと思っている。また、従業員は手取りの金額しか気にならないが、経営側は税金や社会保険料のことも考えなくてはいけない。だから、理解されなくて当たり前だと考えた方がいい。そんなことで病んではいけない。

著者の岩松正記氏は政府系起業支援団体の第1期アドバイザーとしての指名数が東北北海道No.1(全国3位・起業相談部門)となった税理士。2000人以上の経営者を見てきた経験から、経営のやってはいけないことをまとめている。とはいえ本人も、決して自分の意見が絶対ではないと書いている。事業をやるのはあくまでもあなた自身で、それは当然に自己責任であるということ。自ら多くを学び、そして自らで判断して行動に移すべき。

会社を潰す方法を考えろ。繰り返しになるが、本書の中で私の心に一番響いた言葉だ。

どうすれば潰れるかな?

 

経営のやってはいけない!  増補最新版

経営のやってはいけない! 増補最新版

 

 

【書評】神話を知ることは、日本を知ることだ。 『まんがで読破 古事記』

f:id:SyohyouBlog:20200103103642j:plain



あなたは日本の神話をご存知だろうか?名前だけなら知ってるとか、そもそも知らないわ!っていう人は多いだろう。なぜなら、日本はGHQによって、日本の神話を伝えるのを禁止されていたからだ!!今こそ日本の文化や、人柄をストーリーで知ろう!!

古事記には、上・中・下がある。その中でも、日本の文化や、日本人特有の思想があらわされているのが、上だ。上には、神の物語であり、様々な神がでてくる。

その中で、私が特に好意をもったのが、アマテラスだ。アマテラスは、スサノオに土地や、文化をめちゃくちゃにされてしまう。そして、岩の中に引きこもってしまう。

これはまるで、現代の「いじめ」と「鬱」を、あらわしているように、考察できる。
そして、アマテラスを引き出すために、人々は楽しく宴会を行った。ここでは、「笑い」がキーワードになっている。「笑い」は、嫌でも幸せになれるという性質や、「笑い」を使えば、マインドフルネス瞑想をした時と同じぐらいの恩恵が、得られると最近では言われている。

その宴会は、現代でいう「祭り」をあらわしている。そして、この「笑い」によって、アマテラスは外にでてくるのだが、ここでも挫折を乗り越えた「成長」という面があるのだ。

このように、「古事記」からは、日本の文化だったり、現代でも問題なっていることの解決法などもかかれているように感じた。更に、日本人特有の「察する」文化だったり、人助けが成功につながるということ、なども紹介されていて、大変興味深かった。

我々は、「古事記」についてあまり知らないが、「古事記」は、意外と身近にある。例えば、ゲームのキャラで、「アマテラス」や、「イザナミ」「イザナギ」などが、よく使われているのを見たことないだろうか?これは全て「古事記」からきているのだ。「古事記」を知るだけで、日本の性質が分かり、他人に自慢もできてしまう!笑

ぜひ、「古事記」をよんでほしい!マンガならすごくわかりやすいので、オススメだ!

 

古事記 ─まんがで読破─
 

 

【ランキング】HIU公式書評ブログでは2019年何が買われたか【1〜25位】

f:id:SyohyouBlog:20191231173005j:plain


 

1位 

地元がヤバい…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門

地元がヤバい…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門

 

bookrev.horiemon.com

 

2位

稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則 (NHK出版新書)

稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則 (NHK出版新書)

  • 作者:木下 斉
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2015/05/29
  • メディア: Kindle
 

bookrev.horiemon.com

 

3位

共感SNS 丸く尖る発信で仕事を創る

共感SNS 丸く尖る発信で仕事を創る

 

bookrev.horiemon.com

bookrev.horiemon.com

 

4位

やりたいことを全部やってみる ストレスフリーな生き方を叶える方法

やりたいことを全部やってみる ストレスフリーな生き方を叶える方法

  • 作者:米山 彩香
  • 出版社/メーカー: 総合法令出版
  • 発売日: 2019/05/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

bookrev.horiemon.com

bookrev.horiemon.com

bookrev.horiemon.com

 

 5位

一流の人はなぜ風邪をひかないのか?――MBA医師が教える本当に正しい予防と対策33

一流の人はなぜ風邪をひかないのか?――MBA医師が教える本当に正しい予防と対策33

 

bookrev.horiemon.com

 

6位

はたらくすすむ(1) (ヤンマガKCスペシャル)

はたらくすすむ(1) (ヤンマガKCスペシャル)

 

bookrev.horiemon.com

 

7位 

マンガでわかる最強の株入門

マンガでわかる最強の株入門

  • 作者:安恒理
  • 出版社/メーカー: 新星出版社
  • 発売日: 2017/06/16
  • メディア: Kindle
 

bookrev.horiemon.com

 

8位

bookrev.horiemon.com

 

 9位

bookrev.horiemon.com

 

10位

ザ・テクノロジー マンガでわかる11の最新技術 (NewsPicks Comic)

ザ・テクノロジー マンガでわかる11の最新技術 (NewsPicks Comic)

 

bookrev.horiemon.com

 

11位

金融ダークサイド 元経済ヤクザが明かす「マネーと暴力」の新世界

金融ダークサイド 元経済ヤクザが明かす「マネーと暴力」の新世界

  • 作者:猫組長
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/07/26
  • メディア: 単行本
 

bookrev.horiemon.com

 

12位

サードドア: 精神的資産のふやし方

サードドア: 精神的資産のふやし方

 

bookrev.horiemon.com

bookrev.horiemon.com

 

13位 

衰退産業でも稼げます :「代替わりイノベーション」のセオリー

衰退産業でも稼げます :「代替わりイノベーション」のセオリー

  • 作者:藻谷 ゆかり
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/05/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

bookrev.horiemon.com

 

14位 

不登校だった私が売れっ子Webライターになれた仕事術

不登校だった私が売れっ子Webライターになれた仕事術

 


bookrev.horiemon.com

 

15位

すぐに使えてガンガン集客! WEBマーケティング123の技

すぐに使えてガンガン集客! WEBマーケティング123の技

 

bookrev.horiemon.com

bookrev.horiemon.com

 

16位

なぜかまわりに助けられる人の心理術 (宝島SUGOI文庫)

なぜかまわりに助けられる人の心理術 (宝島SUGOI文庫)

 

bookrev.horiemon.com

 

17位

bookrev.horiemon.com

 

18位 

1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣

1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣

 

bookrev.horiemon.com

 

 19位 

月3万円ビジネス 100の実例

月3万円ビジネス 100の実例

  • 作者:藤村 靖之
  • 出版社/メーカー: 晶文社
  • 発売日: 2015/07/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

bookrev.horiemon.com

 

20位

GOETHE[ゲーテ] 2019年6月号[雑誌]

GOETHE[ゲーテ] 2019年6月号[雑誌]

 

bookrev.horiemon.com

bookrev.horiemon.com

bookrev.horiemon.com

bookrev.horiemon.com

bookrev.horiemon.com

 

21 位 

bookrev.horiemon.com

bookrev.horiemon.com

bookrev.horiemon.com

bookrev.horiemon.com

 

22位 

相手に「伝わる」対話術 (読む講演会+PLUSシリーズ)

相手に「伝わる」対話術 (読む講演会+PLUSシリーズ)

 

bookrev.horiemon.com

 

23位

地方は活性化するか否か マンガでわかる地方のこれから

地方は活性化するか否か マンガでわかる地方のこれから

 

bookrev.horiemon.com

 

 24位 

bookrev.horiemon.com

 

25位 

bookrev.horiemon.com

bookrev.horiemon.com

 

【ランキング】HIU公式書評ブログでは2019年に何が読まれているのか【1〜25位】

f:id:SyohyouBlog:20191231171417j:plain

 

1位

f:id:SyohyouBlog:20191230112939j:plain

bookrev.horiemon.com

 

2位

bookrev.horiemon.com

 

3位

bookrev.horiemon.com

 

4位

bookrev.horiemon.com

 

5位

bookrev.horiemon.com

 

6位

bookrev.horiemon.com

 

7位 

bookrev.horiemon.com

 

8位

bookrev.horiemon.com

 

9位

bookrev.horiemon.com

 

10位

bookrev.horiemon.com

 

11位

bookrev.horiemon.com

 

12位

bookrev.horiemon.com

 

13位

bookrev.horiemon.com

 

14位

bookrev.horiemon.com

 

15位

bookrev.horiemon.com

 

16位

bookrev.horiemon.com

 

17位

bookrev.horiemon.com

 

18位 

bookrev.horiemon.com

 

19位

bookrev.horiemon.com

 

20位

bookrev.horiemon.com

 

21 位

bookrev.horiemon.com

 

22位

bookrev.horiemon.com

 

23位

bookrev.horiemon.com

 

24位 

bookrev.horiemon.com

 

25位

bookrev.horiemon.com

 

【書評】これが人を動かす心理的テクニックだ! 『まんがでわかる D・カーネギーの「人を動かす」「道は開ける」』

f:id:SyohyouBlog:20200103103447j:plain

人を動かすのは、かなり難しい。子供に怒鳴っても言うことを聞かない。部下はいつまでたっても仕事が遅い。いつまでたっても夫は、靴下を脱ぎっぱなし。そんなこと思う人は多いだろう。それをわかりやすく解説してくれたのが、この本だ。

人は、命令しても言うことを聞かない。
それはそうだ。命令をすれば、自分が上で相手が下という構造になる。そうなれば、相手は上から言われてるように思い、ますます行動しなくなるのだ。

では、どうすればいいか?それは、相手の主張を共感しつつも、こうすればもっと良くなるんじゃない?と提案してあげることだ。例えば、靴下を脱ぎっぱなしの夫に対しては、「靴下片付けなさい!」と言うのではなく、「靴下片付けるのめんどくさいのは、わかるけど、ここにあったら邪魔になっちゃうから、このカゴにいれるのはどう?そうすれば少しでも綺麗にならない?」という形にするのだ。そうすれば、きっと動いてくれる。

多くの人が当たり前のことを出来ていない。
相手の立場になって、考えるということだ。心理学の世界では、「共感」と言われる。
この「共感」の能力が高い人は、成功しやすい。
なぜなら、顧客が考えていることが分かるからだ。この共感力こそが、人間関係をよくしてくれるだろう。

デール・カーネギーさんは、自己啓発の古典でもある。この「人を動かす」と「道は開ける」は、かなりの大ヒットをした。その2つが、1つの本に書かれ、しかもマンガで分かりやすく解説されている。普通にみればかなりのお得感がある。是非読んでみて欲しい。

相手を動かせないのは、自分に問題がある。
相手を動かしたいなら、自分がまず変わろう。

 

まんがでわかる D・カーネギーの「人を動かす」「道は開ける」 (まんがでわかるシリーズ)

まんがでわかる D・カーネギーの「人を動かす」「道は開ける」 (まんがでわかるシリーズ)

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2015/04/09
  • メディア: 単行本
 

 

【書評】人生の行き詰まり。それはストレスのせいかも? 『超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド』

f:id:SyohyouBlog:20200103103103j:plain

あなたはストレスを抱えていますか?
ストレスというのか無自覚で、かなり溜まっていることが多いです。上司の罵声、将来への不安、借金の返済など。人生には沢山のストレスがあります。ストレスを放っておけば、爆発し悲惨なことになりかねません。この本はそんなストレスを日頃から解消するメソッドが図鑑のように、100個紹介されています。

書評では、100のメソッドから凄く簡単なのに、誰もやらないストレス解消法を紹介します。ストレスを感じているという自覚です。これは、簡単そうに見えて意外と誰もやっていません。主観的な判断だけで終えてしまい、客観的なデータに記録するということを誰もやっていないのです。

例えば、この本では「ストレスダイアリー」というテクニックが紹介されています。これは、いわゆるストレス日記です。いつ、どこで、どのようなレベルでストレスを感じたかを記録する方法です。ストレスを感じたら、ノートやスマホを取り出して、どこで何をしている時にどのくらいのストレスを感じたかというのを、こと細かに記録すれば、自分はどれくらいストレスを感じ、どんなことでストレスを感じてるのかをみることができます。そうすれば、ストレスを自覚しストレス解消をしようと思えるのです。

この本の著者は、鈴木祐さん。論文を年間2000本読む科学オタクです。そんな鈴木さんが推奨する、ストレス日記だったり、瞑想法、運動の仕方など様々なストレス解消法を取り上げています。簡単なものから、かなりハードなものまで、図鑑のように調べれるようになっています。

この本は全部読まなくていいです。大事なことは、面白そうだと思ったところを読み、それを生活で実践していくことが大事なんです。

ぜひ、ストレスから抜け出して、様々なことに挑戦していってほしいです。ストレスに悩まされるのもうやめませんか?なら、この本を教科書にしてください。きっと、あなたの力になってくれるはずです。

 

超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド

超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド

  • 作者:鈴木 祐
  • 出版社/メーカー: 鉄人社
  • 発売日: 2018/05/22
  • メディア: 単行本
 

 

【書評】ブロックチェーンは社会インフラ、中央集権型の社会から管理者のいない社会へ『WHY BLOCKCHAIN なぜ、ブロックチェーンなのか?』

f:id:SyohyouBlog:20200103101529j:plain

振り返ればこの1年もGAFAの話題には事欠かず、関連書籍も更に増え続けている印象だ。

この圧倒的な強者の登場以降、世界は市場の公平な競争を懸念し、
GAFA時代をどうより良く生きるか、あるいは10年後のGAFAを探せといった議論を耳にするようになったが、
そんな風潮のなか、個人的に「これは面白い!」というテーマに出会った。

ブロックチェーンである。

「今さら?」と思われるかもしれないが、これまで金融文脈で語られることの多かったブロックチェーンを【社会をどう変えていくものであるのか】といった視点でアプローチし、ブロックチェーンの得意・不得意も丁寧に洗い出しながら、その可能性について説いている1冊なのだ。

例えばGAFAのように、何か圧倒的パワーを誇る強者が存在しても、
その一方で、全く性質の違う社会が並行していくとしたら...?並行していくのだろうか...?!
そんな未来を想像しながら、一気に読んでしまった。

ITがより
「人の機能に近づき」
「人のデータをとり」
「超スマートな社会を実現する」方向へと進化中であること、

その流れの中で
●IoT(データをとる)
クラウド(取得データを置く)
ブロックチェーン(データを仕分けし、鍵をかけて保存する)
●AI(そのデータを世の中の役に立つよう活用する)

という【4種の神器】が各役割を担い、ITイノベーションをもたらすのだと理解が深まる。
点と点で何となく認識していたものが線でイメージできるようになると、テンションがあがってくる。

ブロックチェーンの技術は
・暗号技術 
・コンセンサスアルゴリズム 
・ピア・トゥ・ピア(P2P
・DLT(分散型台帳技術) 

の4つからなり、これらの特性からブロックチェーンは「信用」を提供するのだと、フムフム。

ブロックチェーンの最大の運用事例はビットコインであったが、ブロックチェーンに関わる人は「仮想通貨派」「テクノロジー派」に分かれていて、著者は後者。当初シェアリングエコノミーを研究していたそうだが、その行きついた先がブロックチェーンであったと。シェアリングエコノミーのようなビジネスモデルはブロックチェーンによって進化を遂げると確信が持てたそうだ。

と段階を追いながら「なぜ、ブロックチェーンなのか」という本題に向かっていくのだが、
結論「ブロックチェーンは人類に、管理者のいない社会をもたらす」のだと。

それは一言でいって「信用」のあり方が変わるというものである。

これまで「信用」とは、特定の管理者がいる中央集権型の社会の中で成り立っていたが、
こうしたITの技術が信用をつくることで、管理者のいない分散型・自律型のネットワークシステムが
私たちの新しい「信用」になるであろう、というのである。

確かに現時点で、世界は中央集権的に出来ている。
GAFAでなくとも、誰か偉い人や大きな組織に権力と責任が集中し、そこに情報が集まるのが現代社会だ。

著者は「AIに注目する人は多く、ブロックチェーンに注目する人はそこまでに至らない」という。
その理由について、「膨大なデータを原則的に一か所に集約するAIは中央集権型。今の世の中に理解されやすいのでは?」
という迫るあたりは、なるほどと感じさせるものがある。

最後は、具体的な活用例として、電気自動車(EV)の充電スタンドのネットワーク化など
いくつかのアイディアと共に述べられていたが、個人的にはどれも大変興味深いものであった。

この本のお陰で、この手の話題に対するアレルギーが少し緩和しそうだ。
何よりテクノロジーが社会の仕組に融合した世界をほんのりイメージでき、ワクワクする。
ブロックチェーン初心者にとっては、入門書としておススメできそうな1冊だ。

 

WHY BLOCKCHAIN なぜ、ブロックチェーンなのか?

WHY BLOCKCHAIN なぜ、ブロックチェーンなのか?

  • 作者:坪井 大輔
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2019/07/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

【書評】天才に勝てる方法はこれしかない!!僕達は深く考えなければならない 『クリティカル進化論』

f:id:SyohyouBlog:20191231160148j:plain

 

天才には根本的な能力では太刀打ちできない。ではどうしたらいい?物事を客観的に正確に判断し、天才でも引っかかるバイアスを避け続ければいいんだ。

私たちは、天才には勝てない。特殊相対性理論のような理論を頭でイメージすることも出来なければ、「モナ・リザ」のような後世で語り継がれるような絵を描けるわけでもない。その中で私たちは「自分で考えていく力」を正しく身につけないといけない。

私達はスキーマという色眼鏡を通して物事をみている。時にはこのスキーマが速攻で判断を助けてくれるのだが、時には誤った判断をしてしまうことがある。

例えば、見た目だけで相手を判断してしまうステレオタイプだ。人間は大体7秒ぐらいで、相手を判断している。イケメンや美女であれば、中身まで優秀で仕事も出来ると思ってしまうのだ。
逆に相手が、少し太っている人だと仕事が出来ないと判断してしまうのだ。

これは人間に備わった武器でもあるため、根本的に無くすことは難しい。そこでクリティカルシンキングである。見た目で判断した際に、本当にこれは事実なのか?証拠はあるのか?自分はステレオタイプのバイアスにはまっていないか?と考え直すことが大事なのだ。

このようにバイアスから逃れるために、クリティカルシンキングが必要であり、天才にも勝てる唯一の方法でもあるのだ。バイアスは数多くある。そして、人間はバイアスにすぐ引っかかる。この書評を書いてる私も今バイアスにかかっている可能性はある。バイアスを逃れるには客観的な視点が必要なのだ。

人間はバイアスに必ず引っかかる。バイアスを逃れたい、天才に勝ちたいと思う方はぜひ読んで欲しい。また、この本では『OL進化論』という漫画を題材にしている。このマンガが好きな方にもおすすめである。著者は知覚心理学者の道田さんと、教育心理学者の宮元さんである。

クリティカルシンキングは、最近かなり世界的にも注目されている。自分で考え続けることが、人生を豊かにする。頭フル回転で、天才に打ち勝つため、是非ともこの本を読んでみてほしい。

 

クリティカル進化(シンカー)論―「OL進化論」で学ぶ思考の技法

クリティカル進化(シンカー)論―「OL進化論」で学ぶ思考の技法