HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】近代化とは人類の価値観を一つにすることである『社会学用語図鑑 ―人物と用語でたどる社会学の全体像』

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社会学とは19世紀に生まれた言葉であり、文化、人間、地域社会、産業活動についての学問である。例えば、奴隷制、資本主義などはどういう構造なのかなど近現代の社会について学ぶ学問である。

そして本書は75の社会学者、そして300もの社会学用語を1-2ページで学べる図鑑である。社会学ってどんなものなのかについて知りたい人に最適な一冊だ。

例えば「近代化」という言葉一体何を示すのか説明できるだろうか?。テクノロジーを導入し合理的に社会を最適化することと私は理解している。合理的な社会は良いと考えがちかもしれないが、言い換えると実は近代化とは価値観を1つにすることである。

価値観が1つになる社会にはどんな問題が生じるのか?。価値観の違いによる問題である。そのため現在は他の価値観を認めよう!が世界のスローガンとなっている。どんな政策により世界の課題は何になったのかを考えるのも社会学だ。

他にも資本主義は資本化が労働者をこき使う構造だが、それはなぜスマホによって崩壊したか?。それらについても簡単に理解できる。

人口減少フェイズに入った日本では、外国を真似ても過去を真似ても答えはない。今こそ必要なのは過去の構造を把握し未来を予想力を養うことではなかろうか。

 

社会学用語図鑑 ―人物と用語でたどる社会学の全体像

社会学用語図鑑 ―人物と用語でたどる社会学の全体像

 

 

【書評】高城健康法初心者の方へ『333ウルトラデトックス』

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高城剛氏が提唱する健康法のデトックスに特化した一冊。少額から手を出しやすい商品を使った方法からスリランカへ飛んで行う方法まで幅広く紹介されています。
具体的な方法が細かに書いてありますので、デトックス入門には最適。

まず、この本に従って食事の改善を行うとあなたの食事はほぼなくなります!それくらい、現代を生きる人たちは体に悪いものばかり食べて生きている。しかし、具体的な改善点がわかってそれを少しずつ実践していけば、体感として「好調」が感じられると思います。
健康のために大事なこと、それはなにかを「足す」ことではなくまずは「引く」ことなのです。

耳にすることが多くなった「グルテンフリー」「カゼインフリー」「白い精製された食品」など、知っているけどなんでダメなのかわからない。そんな疑問も解消できます。
こういう理由だから、これはダメなのねと頭でも納得できる裏付けの知識もしっかり書かれています。

なんとなく体調が優れない方や健康を意識する方にオススメです。高城氏のメルマガ読者の方は知っている内容が多いかと思いますが、より細かにより具体的に書かれていますので一読の価値ありです。
ここまで現代の最新知見に則った具体的な指南書はないでしょう。

読むだけでは終わらない、実践のための一冊!
読み終わったあとはAmazonの「よく一緒に購入されている商品」をチェックです!(ただし、八重山クロレラはちゃんとしたところから買いましょう!)

 

333ウルトラデトックス

333ウルトラデトックス

 

 

【書評】この世はハッタリ、ハッタリ、ハッタリ 『ハッタリの流儀 ソーシャル時代の新貨幣である「影響力」と「信用力」を集める方法』

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自分がドラマの主人公になったみたいに頭の中で音楽は流れているかい。サビが止まらないような毎日を送れているかい。もし、そうでないならつまらないことはやめて楽しいことだけに没頭しよう。最初は共感を得られないかもしれないけど、それでいいのさ。逆説的だけど、没頭しているうちに自然と人が集まってくるようになる。

まずは自分にハッタリをかまそうよ。根拠のない自信が最高。能天気なバカも最高だよ。真剣な顔でプレゼンしなきゃ伝わらないとか、そんなことないからさ。カッコつけずにバカをさらけ出そう。頭が良さそうな人間よりもバカな人間に人は熱狂するからさ。君だってインテリよりも、ツッコミどころのある人間の方が応援したくなるだろ。

君に夢があるなら、至る所で発信し続けよう。最初は誰からも興味を持たれないかもしれないし、無視されるかもしれない。でもそこで折れることなく毎日発信していこう。そのうちに君の事を応援してくれる人が出てくるから。誰からも反応がないまま、行動を継続していくことは確かに難しいけれどもその先には収穫が待っている。だから、毎日発信しよう。

本書をオススメしたいのは、ハッタリをかまして何かを企画したけれども、その後思うようにいかずに不安を感じている人達だ。そんな人達に本書を読んでもらい、やり始めた当初の心意気を思い出してバカになって没頭してもらいたい。私もそのうちの1人だ。イベントのクラウドファンディングを立ち上げて目標金額を達成はしたものの、肝心のイベントの参加者がなかなか集まらずに不安になって、最近の頭の中は無音だった。そんな時に本書を読み、気にせず没頭して発信することの大事さを感じている。大丈夫さ、根拠は無いけどできるから。l

 

 

【ランキング】今週読まれた書評【10/20-26】

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1位 

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bookrev.horiemon.com

俺のイタリアン、俺のフレンチ―ぶっちぎりで勝つ競争優位性のつくり方

俺のイタリアン、俺のフレンチ―ぶっちぎりで勝つ競争優位性のつくり方

 

 

 

2位

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新装版 義経 (上) (文春文庫)

新装版 義経 (上) (文春文庫)

 

 

3位

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えっくんと自閉症―ABAアメリカ早期療育の記録

えっくんと自閉症―ABAアメリカ早期療育の記録

 

 

 4位

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5位

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6位

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7位

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8位 

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9位

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10位

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【書評】君はダムを知っているか『ダムの科学: 知られざる超巨大建造物の秘密に迫る』

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普段あまり意識することはないけれど、いつも働き続けてくれているダム。台風や地震などの災害時には存在感が増して話題に上ることも増えるようになるけれど、みんなダムのことを知らないのではないか?。

本書を読めばダムについての歴史やダムが果たしているさまざまな治水や発電などの役割、また環境への影響と環境への取り組みなどを写真やイラストなどによってわかりやすくたのしく知ることができる。

それだけではなくあまり疑問に思わないだろうことも触れており(4-11 ダムが動くって本当?)、ダムが動くかなんて気にしたことなかったよ!
話の節々で著者がダム好きなことがわかる(好きなことを語っている人はとても魅力的だ)。

また写真やイラストが豊富で文字だけではイメージしづらいところがわかりやすく表現されており、もっとダムについて知りたいと思ったら参考文献もあとの方のページに記載がある。

こんな小さなスマホの画面や書面ではなく、ダムの雄大さをもっと感じたいと実際に見学に行ったりしてえ。

 

ダムの科学 知られざる超巨大建造物の秘密に迫る (サイエンス・アイ新書)

ダムの科学 知られざる超巨大建造物の秘密に迫る (サイエンス・アイ新書)

 

 

【書評】人は後悔を生み続ける。大切なのは後悔のままにさせないこと。『漫画 君たちはどう生きるか 』

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後悔を後悔のまま抱え生き続けるのか、その後悔の重荷を下ろし生きて行くのか。
少年の裏切りと言う後悔をきっかけに物語は進む。
少年はコペル君と呼ばれている。叔父さんに付けられた名前だ。
常識を妄信してはいけない、考え続けなければならないと、叔父さんは少年に伝える。
当たり前を疑いだした少年のことを叔父さんは、「コペルニクス」の様だと思ったそうだ。

誰にでも経験がある些細な裏切り。その裏切りの苦しさに苛まれている少年は、叔父さんから1冊のノートブックをもらった。
物語は叔父さんのノートを主体にすすで行く。
誰にでも経験のある後悔からこの本は目をそらさなかった。
当たり前にことだが、後悔を抱えて生きて行くことは苦しい。だからこそ、それを解消しなければならない。
そんなことを忘れていた僕にこの本は教えてくれた。
当たり前をひっくり返した少年コペル君とこの本に感動した。

面白い物語の共通点は、一つの軸を主体にストーリーの枝葉を自然に伸ばしていくところ。
軸がブレてもよくないしストーリーが一つでは退屈。
この本はそのバランスが圧倒的に良い。
面白い物語と確信をもって言える。

進むべき道に悩んでいる人に読んでほしい、小説バージョンもあるので好みに合わせて。
装丁と絵を担当している、羽賀翔一さんは「ケシゴムライフ」と言う漫画を描いている。その漫画もこの作品と同様に何とも粋な話で、深く考えさせられる内容だ。
決して上手いとも言い切れない作画が原作の雰囲気を丁度よく表現している。
ケシゴムライフを見た過去があるからかはわからないが、僕はこの原作にしてこの作画あり!と、強く感じた。

僕も後悔を抱えています。
本当に些細なことです。
高校2年の初日にベランダに閉じ込められた女子を助けられなかった。
友人が「開けてあげな」と言った。
僕は開けられなかった。みっともない保身のためだ。
その女子とは今でも交流はあるし仲も良い。
それでもずっと忘れられないこの記憶に向き合おうと思えたのは、間違いなくこの作品のおかげだろう。

 

漫画 君たちはどう生きるか

漫画 君たちはどう生きるか

 

 

【書評】本気でプログラマーになりたいあなたへ『独学プログラマー Python言語の基本から仕事のやり方まで』

 

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プログラミング言語の1つ、『Python』を題材として、独学でプログラマーになるために必要なことが書かれている本です。
注意しなければいけないのは、何も知らない初心者がプログラミング始めてみようと思って手を出す本ではないというところ。
Progateやドットインストールといったプログラミング学習サイトで少しプログラムには触れてみたけども、
プログラミングについて、『もっと理解を深めていきたい』とか、『仕事にするにはどうすれば良いのだろう』といった方にぜひ手にとっていただきたい。

一般的なプログラミング本というのは、
『この処理はこうやってやれば動きますというやり方が画像や解説付き』で書いてあったり
『この処理はどうやってやるんだろうとやりたい処理を索引しつつ試して行く』という作りの本が多いと思いますが、

この本は、
『この処理はこうやってやれば動きます。なぜならば、このコードはこういう役割をしており、こういう風に使うものだからです。
 更にこういう使い方はしてはいけません。こうやって使うとこのような不具合が発生します』みたいに
1つずつの処理について、ひたすら細かく深く書いてあります。

また、『Python』を題材としてはいますが、全てのプログラミング言語に共通する考え方について書いてある点も
他の書籍と違う点の1つで、プログラミングパラダイムやバージョン管理、アルゴリズムについても書いてあり、
プログラミングの基礎を学ぶだけでなく、仕事として使っていく上で必要な事もしっかりと書いてあります。

最初にも書きましたが、プログラミングをまったく触ったことのない人が読む本ではないですし、
既にバリバリのプログラマーの方が読んでも当たり前のことが書いてあるだけだと思います。

この本には画像はありません。ひたすらコードと解説が活字でみっちりと書いてあります。
簡単な本ではありません。読んでは理解できず、戻ってはまた読み直すそんな本です。

ですが、本のタイトルの通り『これから独学でプログラムを書いていく上に必要な知識やノウハウ』が詰まっている本です。
<本気>でプログラマーを目指すぞと意気込む人に、ぜひ手にとっていただきたい一冊です。

 

独学プログラマー Python言語の基本から仕事のやり方まで

独学プログラマー Python言語の基本から仕事のやり方まで

 

 

 

【書評】運は行動次第で変えられる。幸運を掴み取ろう。『運は操れる』

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 例えば電車に乗り遅れた時、渋滞に巻き込まれた時やギャンブルに負けた時等、日々の生活の中で運が悪いなと思ったことは誰しもがあるだろう。だが、運は自らの力ではどうしようもないものではない。著者は①不安に強くなること、②試行回数を増やすこと、③気づく力を鍛えることで運を高められると述べている。

 本書では運にまつわる具体例として、大好きなアーティストの来日公演チケットを取るために神頼みする人と自分の応募に加え周囲の人々に頼み込んで応募依頼を行う人を掲げている。運を操れるのは後者だ。不安に負けた前者の行いは何も現実を変えられない。一方、後者の行為は単純に当選確率を上げることはもちろん、「あの人がチケットを欲しがっている」という情報を広く伝えられる。そうなれば余剰となったチケットを自ら摑み取る機会を高められる。もし、この会で受けられなくても次回以降に掴み取る確立はぐっと上がるはずだ。

 もう一つ、「金のなる木の実験」を紹介しよう。キャンパス内学生が通る道の樹木にあるときドル札をつるし、金に気づいた学生を数えたところ、金が吊るされていることに気づいた学生は6%に過ぎないという。変化に気づくものは案外少なく、日頃から気づく力を研ぎ済ませた者だけが幸運を得られることを証明している。

 著者はメンタリストとして名高いDaiGo氏である。運に関する本は風水をはじめとし多々見受けられるが、著者の本は研究発表された事例や確立されている理論に基づいて記載されている点で他の著書と一線を画している。また、運を高めるためのテクニックが数多く、かつ簡潔に説明されているため万人向けの内容だ。

 日々の生活を少しでも高めたいという思いがあるすべての人へ。本書に記載されている方法を取り入れ、幸運を自ら掴み取る生活を送ろう。

 

運は操れる (望みどおりの人生を実現する最強の法則)

運は操れる (望みどおりの人生を実現する最強の法則)

 

 

【書評】川の流れに逆らわない『時間革命~1秒もムダに生きるな~』

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本書は、著者が何よりも大切にしている「時間」だけをテーマにした初の著書であり、最高の今を生きるための方法について書かれている。

著者は、時間の質を上げることをずっと考えてきたそうだ。それは、時間は人生そのものであり、時間の質を高めることが、人生の質も高くするからだ。

まず、時間には自分の時間と他人の時間の二種類があると言う。自分自身の一日を振り返り、自分の時間はどのくらいあるのかを確かめてみるといいそうだ。

例えば、他人の時間を生きていると、時間がとても長く感じ、それはストレスの原因になる。また好きなことをしている自分の時間は、あっという間に過ぎてしまう。そのように判断するとわかりやすい。

体感時間の長いものを人生から排除し、自分の時間でスケジュールをうめることで、人生の質は高まっていく。このように、自分の日常に時間革命を起こすことがとても重要なのだ。

また、著者を魅了してきた分野の一つに「ライフサイエンス(不老不死)」があると言う。最も時間を長く持つには、寿命を伸ばす又は生き続けることが最適だ。評者は、以前から人は死なずに生き続けることが可能だと考え、自分自身もそうなると思っている。

しかし、驚くべきことに、実際にそれが可能であったとしても、誰しもが長寿を望んでいないということがわかった。

評者は、ビジネススクールに勤めているため、専門家から不老不死の話を聞いた翌日に生徒たちへ「長生きしたいか」さらに「何歳まで生きたいか」とたずねると、「それほど長く生きたくない」という答えが意外にも多かった。そこには、現在の年齢は全くもって関係なく、20代でも、50代でも答えは同じだ。

それは、死ぬことも、生き続けることも選択することができることを意味し、自分の寿命は、自分の意志で決定できると考える。

また、著者の大ヒット作の一冊でもある『多動力』は、時間という観念からも一つのキーワードとなるが、実際に「多動」という意味を理解していない人が多いそうだ。本書では多動状態をわかりやすく解説しているため、今一度確認して再度『多動力』を読み返してみると、より理解度が深まるだろう。

『多動力』
http://bookrev.horiemon.com/entry/2018/03/25/070000

『マンガで身につく多動力』
http://bookrev.horiemon.com/entry/2018/04/01/070000

 

時間革命 1秒もムダに生きるな

時間革命 1秒もムダに生きるな

 

 

【書評】慢性的な痛みや困った人間関係、実はそれそのものが「解決」です。自分にとって違和的な存在を味方につけるための入門書『痛みと身体の心理学』

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自分にとって苦手なもの、嫌いなものは勿論避けるもよし、取り除くもよし。しかし何度も繰り返される身体症状や対人関係のトラブルは、その人自身に気づきをもたらすための大切な「プロセス」である。現代物理学を修めた後ユング派の分析家となったA.ミンデルが創始したプロセス指向心理学を、日本の第一人者である筆者が1人でも手軽に出来るワークなどを織り交ぜながらわかりやすく紹介しています。

一次プロセス、二次プロセス、チャンネル、エッジ、増幅といった独自の用語がありますが一度意味を覚えてしまえば簡単。自分の今現在の立ち位置、今後の方向性について、夢や身体症状、人間関係、世の中の出来事等、様々な情報を通じて気づきを得られます。

自分にとって不快でしかない存在や出来事が、自分が今抱えている問題の「解決」になりうる。そのような体験を一度でも体験すると、一見すると困った事にしか思えないような出来事であっても、それがどのような気づきに繋がるのか「ワクワク」しながら受け入れられるようになります。

「なんで自分ばかりこんなことが…」といった、「私の努力」ではどうにもならない出来事が繰り返される方にとっては、新たな視点を与えてくれるきっかけとなる1冊です。 

 

痛みと身体の心理学 新潮選書

痛みと身体の心理学 新潮選書