HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】このバカ、殺したいけど殺せない『ハッパノミクス 麻薬カルテルの経済学』

「麻薬ビジネスの利益の高さと、労働者の能力の低さのミスマッチ」

17歳のガールフレンドと大金の上で自撮り、怒り狂った妻に夫は密告され、カルテルのボスまで捕まった。これがメキシコのシウダー・フアレスなら、家族丸ごと殺されていただろう。しかし、ここはイギリスだった。

人材問題は全ての業界にある。

しかし、麻薬業界は日本並みに人材不足だ。
メキシコでは戦闘で社員(メンバー)が高確率で死ぬが、イギリスでは高確率で捕まる。
どちらも、回転が早すぎて補充がきかないのだ。

この本は麻薬ビジネスを経済学的に分析する事で、どの部分に対策を立てれば一番効果(カルテルにダメージが高いのか)を分析した本だ。

ちなみに、麻薬のオンライン販売は顧客対応がものすごく良いそうだ。レビューもウケる。

麻薬ビジネスは、文字通りビジネスなのだ。

効率と数字、交渉力と最新技術に長けた人間が勝つ。

この本を読むと、これだけ麻薬に犯されてしまうと、合法化して政府がコントロールするしかないことがよくわかる。

合法化反対派の意見は金がかかるだけで、効果はない。

大麻合法化ついて詳しく知りたい方は楽しめること間違いなしだ。

 

ハッパノミクス

ハッパノミクス

 

 

【書評】読み終わったらきっとあなたもゲームをやりたくなる!人生にゲームを取り入れてみる面白さ『ゲームは人生の役に立つ。 ~生かすも殺すもあなた次第』

「ゲーム」は否定されがちだ。
特に教育方面になるとその傾向は顕著に見える。
だが、本当にゲームは教育に害なのだろうか。
「ゲーム」について改めて考えてみたく、本書を手に取った。

なぜゲームは駄目で、囲碁や将棋はOKなのだろうか。
なぜスポーツは賞賛され、ゲームは批判されるのだろうか。
ゲームにも「娯楽」と「競技」の二面性があり、囲碁や将棋、スポーツと変わらない。
実際に体を動かすゲームだってある。
明確に理由を答えられる人がどれだけいるだろうか。

またゲームはビジネスや学習に役に立つ。
ごっこ遊び」もシミュレーションゲームの一種であるし、カードゲームは仮説検証能力や戦略性を鍛えることができる。
さらにコミュニティを作ったり、共通言語としてゲームが働くこともある。

ボードゲームが特に私は好きだ。
ボードゲームは1つ所持していれば複数人で遊べて、コミュニティを形成できる。
1つのボードゲームを共有して使うため、カードゲームのように持っているカードで実力差が出ない。
頭を使い、話しながらプレイするためコミュニケーション能力や、仮説検証能力、戦略性が鍛えられる。
何より、楽しい。

要はゲームの「使い方次第」ではないだろうか。
子どものゲームを禁止する前に、まずは親がゲームをやってみる。
誰かと一緒にゲームをすることで、楽しみながらコミュニティを作る。
攻略サイトを見ず、自らの頭で考えてゲームをプレイしてみる。
ゴール設定をし、クリアのための仮説を立てて行動するという意味では仕事も楽しい「ゲーム」かもしれない。
元々ゲームは好きではあるが、自身の人生に改めて上記のような「ゲーム的考え方」を取り入れて行動してみたい。

ゲームは人生の役に立つ。  ~生かすも殺すもあなた次第

ゲームは人生の役に立つ。 ~生かすも殺すもあなた次第

【書評】今の仕事は給料がもらえなくてもやりたいことなのか。ロールモデルを見つけると、なりたい自分がハッキリとする『やりたいことを全部やってみる~ストレスフリーな生き方を叶える方法~』

時間的、精神的に自由でストレスのない生活をする。後悔のない人生を送るにはどのようにしたらいいのか。本書では、理想の人生を手に入れるためのステップが示されている。

自分のやりたいことがわからないという人がいるが、まずは今の仕事は給料がもらえなくても続けたいかどうかが判断基準となる。

そして自分の直感を使い、「憧れる人」「こうなれたらいいな」と思う複数のロールモデルを見つけることで、なりたい自分の姿がハッキリしてくるという。さらにその人の「何に憧れているのか」と突き詰めていくと、自分が求めているものがわかるそうだ。

著者は大学を卒業し、有名だからという理由で会社を選んだため、特にやりたいこともなく、どんな仕事をしても「全部違う」と感じ、入社3年でついに限界を迎えたという。そしてまずは片手間に副業を始め、思いもよらぬ成果を手にし、結果としてそれから半年で会社を退職したそうだ。

その著者の実体験を元に、好きなことで食べていけるようになるための「6か月プログラム」が掲載されている。そのため、独立したい人にとっては、まさに著者がロールモデルの一人となるのだろう。

また自分一人で行動するのが難しい人には、起業塾も行っているそうなので、直接アドバイスを受けることもできるだろう。著者は実際に本書で紹介する内容を実践したら、たった半年で自分の夢が現実に変わり、幸せな日々を過ごしているという。

評者もやりたいことや仕事などは「面白そう」など自分の直感に従い選択してきた。例えば「百貨店のショーウィンドーを作る仕事をしたい」と突然思ったのがそれにあたる。当時は全く別の仕事をしていたため、VMD(Visual Merchandiser)というそのジョブタイトルさえ知らなかった。

なぜならVMDの仕事とは当時欧米では、重要視されていたが、日本ではあまり認知されておらず、一般募集もしていない。いわゆるコネでつながる世界であった。そのため周りの人からは、経験もないのに無理だと言われ続けたが、結果としてその仕事を始めたいと思ったタイミングで日本で一番ショーウィンドーの面数の多い百貨店で仕事をすることとなった。

この経験により自分の直感を頼りに行動することが正しいという証明にもなり、一般的に難しいと思われることであっても、その時が来れば、また、望めば何でも何とかなると思っている。まさに本書のタイトル『やりたいことを全部やってみる』それが人生の面白さそのものなのだ。


やりたいことを全部やってみる ストレスフリーな生き方を叶える方法

やりたいことを全部やってみる ストレスフリーな生き方を叶える方法

【書評】「これについてまとめといてもらえる?」「やっておきましたどうぞ!」『「仕事速いね! 」と言わせるコツ50』

本書は東大卒の弁護士がこれまでに溜めてきた仕事のノウハウを紹介している本である。どれも人によっては当たり前だがなかなか教えてもらえるような内容ではない。新入社員などには超オススメだ。

例えば、「資料10日までに作って」と言われたら、とりあえず1-2日の時点でたたき台を提出するのは当たり前だろう。10日間でしっかり作ったとしても、全然期待と違えば大変なことになる。

本なんかも読むときは目次を見て、欲しい情報はどこにあるかを見て、そこだけを精読しそれ以外はパラパラとめくり、何か目に止まったらそこを読む。こんな読み方もできる人にとってはあたりまえだろう。

このような仕事ができる人の当たり前の技が50個紹介されている。みんないくつかはきっと収穫があるだろう。こんな本はすぐに買って、パラパラ読んで、得ることをパッと得よう。

「仕事速いね! 」と言わせるコツ50

「仕事速いね! 」と言わせるコツ50

【書評】乙武さんは講演会で何を話しているのか?『挑戦する力』

講演会は人によっては100万、200万当たり前のようにかかってくる。

高いか安いかは、考え方にもよるが、その時にしか味わえない空気感を感じられることも醍醐味だ。

そんな講演会を電子書籍化されたシリーズが始まったようだ。

今回紹介させていただくのは、乙武洋匡さん。
2018年11月に福岡で行われた講演会を取り上げられていた。

一時期はかなり多くの講演会をされていた乙武さんだが、今はそこまで多くはなく、だからこそ貴重だ。

主催はなんと13才の中井けんと君。
※ネットで調べると、中学生イベンターとして活動していることがわかる。
乙武さんの五体不満足に感銘を受けて、呼んでみたいと思ったそうだ。

その行動力を乙武さんは讃えて、彼を壇上に上げて、セッションをすることから始まる。

講演のテーマは「チャレンジ精神を忘れずに」
挑戦者、チャレンジャーと聞いてどんな人を思い浮かべるかという乙武さんからの質問に観客から上がったのは、橋下徹さん、本田圭佑さん、前澤友作さん、堀江貴文さん。

彼らに共通すること、そして多くの人がチャレンジができない理由、なぜこの時代にチャレンジ精神が求められるのか等、臨場感のある乙武さんの語り口調でまとめられている。

2年半前に政治家への挑戦をし失敗したことについても触れられており、乙武さんのこれからの覚悟も感じられる内容だった。

乙武さんは講演会でなにを話しているのか?興味はあるが、わざわざ行って聞くのもめんどくさい。
そんな人こそ楽しめる一冊。


【書評】生き物には子供も入るんですか?『その道のプロに聞く 生きものの持ち方』

「今までのやり方にも、この本にも縛られる必要は無いのです」

私が子どもの頃には、クワガタやカブトムシ、トンボを採る事が出来た。
多くの生き物達は間違えた持ち方で弱り、すぐに死んでいった。

あの悲しみたるや、チョコフレークの生産終了並に深い。

もう会えることはないのだ。

あの経験を繰り返さないため、進化することを決めた私はこの本を手に取った。

クワガタやバッタ、ヘビの持ち方などの初心者コースから始まり、ページをめくるたびに動物と持ち方はハードになっていく。

最終的にはオオトカゲやナイルスッポンにチャレンジしてみよう。

いつあなたに「イッテQ」から依頼が来るかわからないのだから。

これらの動物が周りにいない時でも心配はいらない。

自分の子供でやったら、大ウケ間違いなしだ。

私は、うちの子どもに全ての持ち方を前から順番にせがまれ、最終的には泊まりにきた子全員にサソリの持ち方をリクエストされた。

サソリと大型犬の持ち方は何度やらされたかわからないが、その経験はCrossfitに役立っている。

こんなの何に使うのか?

考えたら負けなのだ。

その道のプロに聞く生きものの持ちかた

その道のプロに聞く生きものの持ちかた

【書評】焼きそばとパリパリウィンナー、それは小学生の夢『超一流のサッポロ一番の作り方』

「札幌一番塩らーめんの魅力と奥深さに今日も翻弄されていく」

著者がインスタントラーメンの研究を始めたのは小学校二年生の時だという。

その結果、札幌一番塩らーめんはカルボナーラ風になり、カレー味のマルちゃんソースやきそばはパリパリウィンナーと卵焼きを乗せた。

研究熱心な著者は、お父さんのお土産の定番である吉野家の牛丼や崎陽軒シウマイ弁当の美味い食べ方まで網羅するに至る。

このレシピは、小学生の時に好きだったものをアレンジし続けてた集大成なのだ。

各国料理に、札幌一番塩らーめんを使っただけと思ってはいけない。
この味は札幌一番塩らーめん、冷蔵庫の残り物、調理時間10分でないと成り立たない。

わたしが小学生の頃、インスタント食品を一流料理に仕立てるマンガがあった。
影響を受けた私は永谷園のお茶漬けでインスタントラーメンを作ってみたりしたが、いつの日か興味を失っていた自分を思い出した。

小学生の頃の夢よ、もう一度。

今なら簡単に出来るのだ。

 

超一流のサッポロ一番の作り方

超一流のサッポロ一番の作り方

 

 

【書評】人間は生まれながらにして「新しい挑戦」をしたい生き物『すごい準備~誰でもできるけど、誰もやっていない成功のコツ!~』

本書は、今日からすぐ使える「最高の結果」を出すための「準備」をする方法が書かれた日本唯一の実用書だそうだ。本書を読むことにより、「人生最強の武器」が身につく。またその先には、新しい自分と素晴らしい人生が、手に入るという。

本書は、「メソッド」と「エピソード」の、2種類により交互に構成されているため、読みやすく、わかりやすい。また、「伝え方」や「交渉」の本質が理解できる。

「準備」というと面倒だなと感じるかもしれないが、本書の『すごい準備』とは「相手の心を動かす技術」というコミュニケーション本だという。

著者は日本テレビで25年以上にわたり、テレビ番組制作を行い、現在も現役で活躍している。プロデューサーの仕事は一般的に思われているイメージとは違い「なんでも屋」だそうだ。そこで必要なのが交渉力だという。

問題点が多く複雑なことや、解決が難しいと思われることでも、本書ですすめる準備ノートを活用することにより、解決策が見えてくるのだ。また、準備ノートの作り方については、詳しく本書で説明しているので、確認してほしい。

交渉ごとはノートに書き出すと以外に問題点は少なという。たとえ交渉がうまくいかず断られても、落ち込むのではなく、交渉継続が可能なのだ。本書でも番組出演へのオファーを何度も断られ、準備ノートの情報により、結果的に交渉が成立したエピソードが書かれている。

交渉とは、仕事だけではなく日常の様々な場面で行われる。例えば恋愛、家庭、人間関係においても本書を参考にすることで、自分の考えをうまく相手に伝えることができ、よい結果が得られるのだ。

また、世界の著名人による「準備」に関する名言や、著者の実体験によるテレビ業界のエピソード、99%断られない8つの法則など興味深い内容が満載の一冊である。

すごい準備 誰でもできるけど、誰もやっていない成功のコツ!

すごい準備 誰でもできるけど、誰もやっていない成功のコツ!

【書評】一人の夢が夢で終わらず現実になる『渋谷ではたらく社長の告白』

本書の内容は、株式会社サイバーエージェントの創業ストーリーだ。著者の生い立ちから、どのようにして起業家を目指すようになったのか。また、創業時の苦悩やインターネットバブルの崩壊、 買収の危機など過去に起こった数々の出来事についてまとめられている。

「21世紀を代表する会社をつくる」これが著者の20歳のときの夢である。ミュージシャンを夢見たものの、高校3年生で諦め、その後起業家を目指し福井県から上京した。しかし、バイトや麻雀に明け暮れる日々、単位が足りなく留年し、自分の夢さえも忘れてしまっていた。

そんな時、将来を迷いながらも営業の仕事を始め、著者はそこで仕事に打ち込み、仕事の面白さを知ったという。そして、自分の夢を再び目指していった。

また、当時の上司より経営者になりたかったら「感性を磨け」といわれ、本を読み、映画や観劇をするようにアドバイスをもらったりしていたそうだ。

しかし、会社を始めると報告した際には、「失敗する」「うまく行くはずがない」と言われたようだが、当時インターネット業界は営業をしている人が少なく、著者が考えた営業代行の仕事は、初日より上手く動き始めた。しかし、インターネット専門とは言うものの、技術的に詳しくはないため、苦労も多かったそうだ。

また、著者は当時株の売買も行ったこともなく、株式市場について何もわかっていなかったというが、創業2年、史上最年少26歳での上場と当時はマスコミがもてはやし、話題になったという。

しかし、注目を集めたのもつかの間、上場後ネットバブルは崩壊し、株価は軒並み下がり続けた。すると、マスコミは手のひらを返したようにバッシングしてきたのだ。インターネットの会社が、インターネットを利用した誹謗中傷を受けることとなり、上場後も結果として苦悩は絶えなかった。

このような状況により、会社の評判は、あっという間に悪くなり、「批判」「嫉妬」「恨み」当時、経営者としてのプライドはボロボロとなり追い込まれ、プレッシャーは極限まできていたという。

これらのストーリーは現在のサイバーエージェントや著者からはなかなか想像がつきにくく、本書を読むまではまったく知らなかった。業界を問わずビジネスの話しや創業ストーリーは、他人事ではあるもののの、妙に自分のことのようにハラハラ、ドキドキしてしまうが、とても関心もある。

創業時には、どの企業も様々な苦悩があり、企業ごとのそれぞれの創業ストーリーがある。またそれは、創業者の「夢」からスタートしている。夢のままで終わるのか、それが実現できるのか。著者はその後も「21世紀を代表する会社をつくる」ことを目標にし、日々奮闘しているという。また、本書を出版することにより、小学生の頃からの別の夢「作家になりたい」もかなったそうだ。