HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】人によって指導法は大きく変えなくてはならない。30年以上世界の管理職研修で用いられている名著。『1分間リーダーシップ―能力とヤル気に即した4つの実践指導法 』

本書はタイトルの通り、部下の4種の指導方法について分かりやすく物語形式で書かれている本である。

部下の指導方法には4種類ある。①指示型、②コーチ型、③援助型、④委任型。

①指示型は完全に指示を行い指示通りに部下を動かす方法。
②コーチ型は指示をするが「他に良い方法はある?」と部下の意見も聞く方法。
③援助型は目的を伝え「どうしたらいい?」と、指示をせず意見を聞き決めていく方法。
④委任型は指示も援助もせずに、目的だけを伝え後は任せる方法。

これらを部下ごとにだけでなく、仕事ごとに使い分けることができるのが状況対応型リーダーだ。

勉強で例えると数学が得意な子には自分で勉強させて「わからないとこがあったら聞いてね」といい、数学が苦手な子には手取り足取り教えるといったら分かりやすいだろうか。科目ごとに教え方を変える必要があるのもうなづけるだろう。

さて、ここで出てくる疑問は「どうやって使い分けるの?」だが本書ではもちろん詳しく書いてあるが、今回は発達段階のみお伝えしよう。

人には以下の順で発達段階がある。
①やる気が高く、スキルが低い。→指示型
②やる気が低く、スキルは普通。→コーチ型
③やる気が普通、スキルが高い。→援助型
④やる気が高く、スキルが高い。→委任型

新入社員などはやる気が高くスキルが低い、この場合は指示を丁寧に行うのがよく、スキルがついてくると指示だけではやる気が下がる。その場合は意見を取り入れ始める。やる気もスキルが高くなると、委任しても仕事がまわるようになる。このような順で指導を行うと良いと思う。

評者は教員免許も持っており、塾講師を6年間ずっと行っていたこともあるが、非常にうなづける内容だった。無意識のうちこの4種をに使い分けた指導をしていた。会社員でもうなづけることが多いのではないだろうか。

人に物を教えることが少しでもある人すべてにオススメの本である。なお、30年経ち改定されたバージョンもありそちらでは、部下から上司への影響のかけ方も書いてあるという。合わせてオススメする。

1分間リーダーシップ―能力とヤル気に即した4つの実践指導法

1分間リーダーシップ―能力とヤル気に即した4つの実践指導法

【書評】最も再生回数を稼げる動画はSEX &Violence、レイプや殺人で再生回数を稼ぐ変態高校生の物語『DEAD Tube ~デッドチューブ~』

DEAD TubeがYouTubeと違う点は、投稿し続けなくてはならないこと。そして再生数最下位の人はそれ以外の人が撮影において犯した罪をかぶらことになることである。

その結果、初めはおでんツンツン動画で再生数を稼いでいたが、罪を被りたくないがゆえ、いじめ動画になり、女の子は自分の裸を撮影し、そして、撮影内容はレイプ、殺人へとどんどんエスカレートしていく。

主人公の町谷くんは映画研究部所属のカメラマン、小さな時から虫の死骸を撮影したりする特殊な性癖を持つ。ヒロインの舞はそんな町谷くんに目をつけDEAD tubeのパートナーとなり、2人は美しい動画を撮るために活動する。

本作は、ストーリーは大したことはないし、ツッコミどころは多いがすごく引き込まれてしまった。SEXシーン、レイプシーン、殺人シーンなども多くエログロ耐性がないときついかもしれない。刺激を求める人にはすごくオススメだ。

【書評】私をホテルに連れてって!『東京いい店やれる店』

「君たちが知りたいのは、すぐに使える小技のはずだ」

私をスキーに連れてって」のホイチョイ・プロダクションズが送る女性を口説くための1990年代のマニュアル本である。

驚くなかれ、この当時から女性を口説くのはデータ分析を用いている。

調査員たちが東京周辺都市まで含めたレストランを500店舗にしぼり、さらには実際に女性とデートを重ね、夜を共にできた確率から54店舗をランク付けしたこの本は、真剣なまでにくだらない。

女性のタイプ別レストランや心を開くバーの使い方、その順番のランキング、軽快なくデートしてくれるけどホテルに泊まろうかなと思ってしまう距離の地図化、キスをするタイミングのバーやイベントまでもが記載されている。

今ならWAGYUMAFIAが女性を落とせる店のハイランクになるであろう。

女性と時間を過ごしたければ、敬意を払ってお金と時間は出来る限り使わないといけないのだ。

御年齢が行かれた職場の方が若い同僚を安い店に誘っているのは正直寒い。割り勘などもってのほかで、鳥〇族になんて誘ってはいけないのだ。

デフレを男女関係に持ち込んではいけない。

ここでも値上げが全てだ。

全ての女性にお姫様として接しよう。

日本が元気だった頃、普通の人でも女性を口説くのに多大な時間と労力とお金を使い女性を時代。

40~50代の人間が若者に手本を見せる時なのではないだろうか。

新東京いい店やれる店

新東京いい店やれる店

東京いい店やれる店

東京いい店やれる店

【書評】批判よりも提案を。実践と数字でリーダーシップを示せ!『福岡市を経営する』

“総論賛成、各論反対。”、組織が動かない時には概ねこのような状況に陥っている。本書はアナウンサーから福岡の市長というキャリアを持つ著者の、大きな組織を動かすためのリーダーシップ論だ。

多くの人間が関わる上で、全員が納得することはあり得ない。最適解を出すことが重要なのだ。その解を出すために必要なことは判断のための数字と、先を見通す情報だ。

数字はリーダーとチームのメンバー双方の判断材料に有効だ。“べき論”は正しいようで実は現実性には乏しい、そのような意見が飛び交ってしまうのも数字という地に足がついた根拠が無いからだ。

世の中がどのような方向に進んでいるのかを知るために情報は欠かせない。しかしリーダーだからと言って関わる全ての事柄に対して見解を生み出すことなど不可能だ。本書でも“トップランナーの目に何が映っているのかを共有させてもらえればいい”としている。

本書は福岡市という大きな組織を動かすためのリーダー論だ。政治や公共はビジネスと違って合理性が無いとは言われつつも、意外とビジネスの場にも合理性は少なかったりする。企業や仕事が多様化する中、学ぶべきは公共にあるのかもしれない、そう思わせてくれる一冊だ。 

福岡市を経営する

福岡市を経営する

【書評】レッテルなんざぁ貼りたいだけ貼りやがれ!『発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由』

(又吉)「類くんは、どうせだめだからって腐ってないのがすごい」

(栗原)「そうゆう訓練をしてきたからでしょう」

イギリス人とのハーフで日本とNYに住み、話すのは日本語と英語、14歳でメンズNON-NOなどファッション雑誌のモデル、⒚歳でパリコレ出演、Perfumeや又吉先生と友達で、映画やバラエティーで活躍する。

絵に描いたような成功の人生を送る栗原類発達障害とゆう特徴も持つ。

その特性ゆえに実際の人生は成功とは程遠く、しくじり先生に呼ばれていないのが不思議なくらいだ。

俗にいう発達障害は、「日常生活で学べることを人に教えてもらわなければ学べない障害」とも言えるとも思う。

この本で注目してほしいのはここだ。

彼は相手の表情からの気持ちはわからず、「自分が痛い思いをしている」の「今が痛いの状態である」ことすら気が付かない。全く勉強をせず高校受験に失敗しても、「覚悟はできている」とピントがずれたことを言い母をブチ切れさせる。

彼の母は早くから「自分では学べない」点に気が ずき、徹底的に常識を教え込んでいくことになる。

栗原さんは感情が理解できないので、映画を止めながら、母が役者の感情を徹底的に説明する。多くのパターンを認識させることで相手の気持ちを「覚えさせる」のだ。

この本ほど子育ての参考になる本はないと思う。

「他人からどう思われているのか」の自分目線は関係ない。「他人がどう感じているのか」の相手目線が必要なのだ。

レッテルなんざ貼りたいだけ貼りやがれ。

自分の道をいくためには相手を思いやることが大切なことに気が付くこと請け合いです。

 

発達障害の僕が 輝ける場所を みつけられた理由
 

 

【書評】人生からはみ出さないと入れない大学知ってます?『最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常』

「鉛筆の芯を削る、顔になすりつける、答案用紙に顔を叩きつける、自画像と主張し提出する」

これは、上野にある東京藝大は入試での出来事である。ちなみに、合格したそうだ。

この人たち、本当にヤバいとしか言いようがない。

ブラの仮面に上半身トップレス、その姿で大学に出現する抜群のスタイルの美人は、ブラジャー・ウーマンと呼ばれている。悪の組織ランジェリー帝国と戦っているのだそうだ。

漆芸専攻のは人は常に漆にかぶれ、近くに座るだけで友達もやられる。

バイオリニストは3歳ほどでバイオリンを始めるため、骨格がバイオリンに合う。顔は左右非対称になり、腰は曲がるらしい。

油画専攻の人は精神を病む程のめり込む。

ちなみに、ブラジャー・ウーマンも油画専攻である。

彼らは人生をかけてのめり込み、人生をかけて遊ぶ。

ベーシックインカムの恩恵を一番受けるのは彼らだと思うし、そうあって欲しい。

この本を読めば、きっと本当に好きの意味がわかるはず。

藝大祭である鞴祭(ふいご)では、ぜひVIP席を用意して、学生さんがアテンドして欲しい。

うちが家族分買います。

 

 

最後の秘境 東京藝大: 天才たちのカオスな日常 (新潮文庫)

最後の秘境 東京藝大: 天才たちのカオスな日常 (新潮文庫)

 

 

【書評】世界は思っているよりずっと良い方向に進んでいる『ファクトフルネス』


本書は我々が普段、生活していて入ってくる情報に基づき、思い込みをしていまっている。

そんな思い込みをデータを元に正しく世界を見ると、全く違った理解をしていることを分からせてくれるという本である。

世に伝えられるニュースというのは悪い知らせが多い。それもそのはず、人々に響くニュースというのは悪い知らせの方が圧倒的に心に残るし広まりやすいからだ。

世界には数え切れないほどの「小さな進歩」が起きている。そんな「小さな進歩」のくり返しが世界を変え、数々の奇跡を起こしてきた。

とはいえ1つひとつの変化はゆっくりで細切れなので、なかなかニュースには取り上げられない。

世界は思っているよりずっとずっと良い方向に進んでいるデータが出ている。

ならば、もっと「自分たちはポジティブに生きようじゃないか!」と伝えてくれる書籍である。

 

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

 

 

【書評】みんなと同じ事をしてるとバカになりますよ。『学校へ行きたくない君へ』

「普通なんてありません。それは誰かが作り出した幻想です。」

この本は不登校新聞を出している不登校新聞社が、樹木希林宮本亜門茂木健一郎リリーフランキーなどの著名人達にインタビューする形式で書かれている。

インタビューする側も不登校経験者なら、される側も不登校経験者だったり、単なる破天荒だったりだ。

ここに出てくる著名人達は、葛藤を抱えてながら生きている。有名だからと言ってスーパーマンではない。

私の子供達は世間で言うと不登校経験者だ。

娘は給食の初日で嘔吐した。

「なぜ同じ時間に、全員で、同じメニューを、同じ量だけ食べなければいけないのか」

考えたら気分が悪くなったそうだ。

天才だと褒める私を妻は睨みつけた。

そして、小学校二年生から学校には行かなくなる。不登校仲間と遊んだり、20代の女性に混じって料理教室に通い、乗馬クラブで馬の世話をしていた。忙しくて学校に行く暇が無かっただけかもしれない。

1年後くらいに勝手に学校に行くようになった。何しに学校に行くのか?学校なんか行かないでパパとまだ遊んで欲しいと言ったら、妻にやんわりした口調で「バカかよ、テメーは」という内容を言われた。そして、娘には敬語でお断りをされた。

学校に行かないことを私が言えた義理ではないが、医者になって言えることはある。

「学校に何しに行くんですか?」

インターや私立に通う、富裕層の帝王学教育じゃないなら、親が自分と同じ義務教育を強制するなんて無意味だと言うのが私の意見だ。

義務教育なんて行きたければ行けば良いし、行きたくなければ行かなきゃいいとゆうのが我が家の方針だ。

人と同じ事を我慢するくだらなさを考えられる事請け合いです。

 

学校に行きたくない君へ

学校に行きたくない君へ